【国内経済】 渋沢栄一後も「1万円札」が廃止にならない理由 現金とキャッシュレスの絶妙なバランスは続くat NEWSALPHA
【国内経済】 渋沢栄一後も「1万円札」が廃止にならない理由 現金とキャッシュレスの絶妙なバランスは続く - 暇つぶし2ch2:擬古牛φ ★
24/07/03 09:16:52.83
>>1の続き

(2)円の国際化

最近は注力していないが、以前「円の国際化」という経済政策があった。これは特にアジア諸国で反発が強かった。
筆者も国際的な学会で本件を報告したことがあったが、「日本の侵略主義」と誤解され厳しい意見が相次いだ。

しかし、アメリカでは100ドル札を130億枚印刷している。
アメリカに行ったことがある、駐在したことがある方にはわかると思うが、
アメリカ国内の通常の商取引では100ドル札は“使えない”。100ドル札とは輸出用の“商品”なのである。

しかも、実際にはアメリカの“最大の輸出品”なのである。これが国家的には経常収支赤字を埋める。
日本ではわずか9億枚である。ここをもっと増やそうとするのは当然のことである。
すでに日本は貿易赤字国でもある。

(3)受託へのアピール

上記の「円の国際化」とも近いが、海外からの受託製造も目的の1つである。
日本の国立印刷局(紙幣製造)や造幣局(硬貨製造)は、海外からの紙幣などの受託製造を行っており、
その拡大の営業的な役目もある。

特に今回は世界最高水準の偽造防止の技術が織り込まれ、その強いアピールになる。
後で、論じるが紙幣はキャッシュレス化でいずれは減っていく運命にある。日本郵便の郵便事業のようなものである。
そのため海外などからの受託が重要になってくるのである。

(4)技術の伝承

この新紙幣の発行であるが、この“20年”というところにも重要な意味がある。
実は紙幣や硬貨の原盤では“手”で彫っている部分もあるし、
工程で原版の焼き付けなど製造現場の”技”に頼っているところがある。

そのため、いわゆる“技術”の伝承が必要不可欠となる。そのときに大事なのはその発行の“間隔”である。
20年が職人的な技術の伝承には限界となっている。これは非常に大事なところである。
日本の製造業はいまでも大事な部分は職人的な技術に頼っている部分があるのである。

(5)タンス預金のあぶり出し

キャッシュレス政策の推進によって、現金の需要は減ってきている。
そのため、紙幣の新規印刷数は4年連続減少している。しかし、いわゆる”タンス預金”は
100兆円を突破し120兆円と積みあがっている。これはやはり、超低金利政策が影響している。

このタンス預金はマネーロンダリングに使用されたり、脱税に使用されたりする可能性がある。
そのため、政府はこのタンス預金を減らしたい。

このタンス預金をあぶり出すのに効果があるのが「新紙幣」なのである。
インドなどは銀行で新紙幣に交換するが、その金額はそのまま、税務署に報告され補足されることになった。
高額な取引で旧札を大量に出すのは違和感がある。その違和感が犯罪を防止するのである。

●現金決済は減っていくがゼロにはならない

実はこの政策は“バランス”の問題なのである。戦後の日本では、中国のような即時一律や義務的な規制や政策はできない
(教育についても緩んでしまい、日本人のレベルの低下が進んでいる)。そのためさまざまな政策の実施には時間がかかる。

現在の状況は、キャッシュレス化は確かに進んでいて、「使用」における現金の需要は徐々に落ちている。
製造量も減らしている。「貯蔵」における現金(タンス預金)は増加中である。
しかし、これも新紙幣によって徐々に減少することが予想される。
これにより、さらにキャッシュレス化の“バランス”が高まっていく。

また、最も重要なのは現金(紙幣・貨幣)を担当しているのは「財務省」と関連組織の「日本銀行」グループ、
キャッシュレス化を推進しているは「経済産業省」。この2つのグループの“バランス”の問題でもあるのである。

以上


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