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■米日に対抗する秩序の構築狙う中国
習主席は最近、中国の平和的浮上を強調しながらも、米日を排除しアジアでの影響力を拡大しようとしている。
習主席は5月20日に中国・上海で開かれた「アジア相互協力信頼醸成会議（CICA）」で「アジアの安全はアジア
人が守らなければならない」と、地域安保機構の創設を主張した。韓国はこの会議に参加しているが、5月の会議
では外交部（省に相当）の尹炳世（ユン・ビョンセ）長官ではなく、統一部の柳吉在（リュ・ギルジェ）長官を
出席させており、距離を置いているとみられている。
習主席は4日、ソウル大学での講演で「中国はアジア・インフラ投資銀行（AIIB）創設を提案した。関連国が積
極的に参加するよう希望する」と述べた。米日が主導するアジア開発銀行（ADB、本部：フィリピン）に対抗す
る性格が強いとみられる。韓国政府は参加するかどうかを決めないまま、協議だけは継続することになった。
中国側は3日に行われた1対1の韓中首脳会談では、米国のミサイル防衛（MD）システムについて言及したという。
あらゆる方面から韓米間の距離を引き離そうと試みているのだ。
■韓国のMD参加を期待する米国
カーティス・スカパロッティ在韓米軍司令官は今年6月「米国の終末高高度防衛ミサイル（THAAD）の在韓米軍へ
の配備を進めている」と語った。韓国政府は在韓米軍に配備されるものについてはあえて反対しないという見解
だ。しかし、米国政府が望むMD編入に対しては反対している。中国は「MDは北朝鮮を刺激し、中国を狙っている」
と反発しているが、韓国内でも中国が北朝鮮の核問題解決に意欲を持っているのかどうか、疑問視する人もいる。
米国は韓米日の情報保護覚書（MOU）締結による軍事協力強化も求めている。しかし、韓国は日本との軍事協力
強化を容易に受け入れられない状況だ。米国は韓中間のAIIB推進にも懸念を示している。米紙ニューヨーク・タ
イムズは韓中間AIIB協議について「若干予想外（in something of a surprise）」と報じた。亜洲大学のキム・
フンギュ教授は「最近、中国との関係は『政令経熱（政治分野では冷たく、経済分野では熱い関係）』から『政
熱経熱』に変わったが、韓中関係には多くの課題が山積している。どちらかから強制される前に事前に行動し、
米国や中国から頭の痛いことを言われても韓国の利益を貫き通し、米中を説得しなければならない」と語った。
パク・スチャン記者