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幼稚園からの幼なじみは、事件が起きた年の16年2月、「相談がある」と電話を受け、以下のような会話を交わしている。
植松 世界に重複障害者は〇〇人、その金を使えば戦争がなくなる。俺は施設で働いてるから政府の代わりに殺せる。600人は殺せる。
友人 障害者が死んでも税金は余らないと思う。
植松 いや、いるだけで迷惑なんだよ、親も迷惑してる。
友人 みんなが迷惑してるとは限らない。
植松 いや、迷惑してるんだよ。自分は選ばれた存在だから。イルミナティカードで救世主と予言されてる。UFOを見た。
友人 都市伝説でしょ? さとくん(友人は皆一様に彼のことをこう呼んでいる)は選ばれた存在でもなんでもない。
植松 成功したら名前も顔も変える。一生遊んで暮らす。100億円もらう。安楽死や大麻合法化などの法律を作る。
植松被告は、友人たちにこんな調子で電話をかけまくっている。別の友人には、「知ってるか、世界でいくら無駄な税金が使われているか。世界に障害者が〇〇人いて、そのために〇〇円も税金が無駄になっている」「殺せば世界平和に繋がる。トランプ米大統領は殺せば大絶賛する」などと語り、安倍総理に手紙を書いたから聞いてほしいと電話口で読み上げている。これは何人もの友達にやっている。例の「障害者は不幸を作ることしかできません」という手紙だ。
そうして彼は、友人の一人にこう言っている。
「安倍総理の許可もらったら実行するよ。お金もらったら遊ぼう」
あまりの屈託ない様子に、傍聴席で頭がクラクラした。植松被告は本当に、本心から、「事件を起こしたら安倍総理らに褒められてお金をもらえると信じていた」