16/04/11 21:56:23.13 eGC0bJNi0.net
毎日新聞
千葉県市川市で4月に開園予定だった私立保育園が「子供の声でうるさくなる」などの近隣住民の反対を受け、開園を断念していたことが分かった。
同市の待機児童は373人で全国市区町村で9番目に多い(昨年4月時点)。説明会に同席するなどして地域の理解を求めてきた市の担当者は「(住民の反対で)開園が延期したケースは東京都内などであるそうだが、
断念は聞いたことがない。残念だ」と言う。
市によると、同県松戸市の社会福祉法人が3月、木造2階建ての園舎を完成させ、4月1日に定員108人(0〜5歳児)で開園する計画だった。予定地は市中心部に近い住宅街で、
昨年8月に開園を伝える看板を立てたところ、反対運動が始まったという。
住民側は市や社会福祉法人に対し、計画撤回の要望書を提出。社会福祉法人による説明会も複数回開催されたが、「子供の声が騒音になる」「保育園が面する道路は狭いので危険だ」
などの意見が強かったという。市によると、これまでも市内で他の保育園開園への反対はあったが、防音対策を講じることなどで最終的に合意を得られていたという。
社会福祉法人は3月下旬の理事会で断念を決定した。理事長は「保育園は地域の皆さんから見守ってもらえなければ成り立たない。現状では無理だと判断した」と話している。【小林多美子】
全住民の理解難しい
住民参加のまちづくりに詳しい千葉大大学院の木下勇教授(都市計画学)の話 子どもの声を騒音とするのは正しい社会のあり方ではないが、待機児童解消の目的だけで全ての住民の理解を得るのは難しい。
行政は地域の未来やまちづくりに、保育園がどう必要なのかなどを住民と話し合い、今後を描いていく必要がある。