25/06/09 16:20:52.19 eNAFN9sl.net
(1)
たとえば、1 + 2 + ... + n = n (n + 1)/2 を証明したいとする。
n = 1, 2, ... の場合をすべて確かめても証明できないが、数学的帰納法を使うと、有限のステップで無限個のケースを証明できる。
極限に関する定理や、コンパクト性などの有限性に帰着させるもの、普遍性を用いるものなどはこのパターン。
(2)
たとえば、a^2 - 3b^2 = 2を満たす整数の組(a, b)が存在しないことを示したいとする。
これも、(a, b)の組を全部試すわけにはいかない。しかし、両辺を3で割ったあまりを考えれば解ける。
このほか、二つの対象が同型でないことを示すのに不変量を比較したり、別の対象への射を考えてみるなども、このパターン。
3:132人目の素数さん
25/06/09 16:25:58.71 BG1OKxio.net
数学の証明で「気付き」や「テクニック」が必要なのは、この2パターンしかない。
あとの部分は、定義や仮定を自明に変形しているだけ。
4:132人目の素数さん
25/06/09 16:32:09.82 kXRlqM7x.net
ど素人か
5:132人目の素数さん
25/06/09 17:24:04.22 qBe5NCNE.net
ためしに、ヒルベルトの基底定理を見てみる。
以下の補題を使う。
Lemma1:
ネーター環R上の有限生成加群はネーター加群
これの証明には以下の補題を使う。
Lemma2:
R加群の列
0 → M' → M → M'' → 0
が完全とすると、Mがネーター加群⇔M', M''がネーター加群。
これは簡単に示せる。
Lemma1の証明:
M = Σ_{i=1}^n R mi とする。nに関する機能法で示す。
n = 1のときは、M ~ R/ann(m1)なのでネーター。
n-1まで正しいと仮定する。
N = Σ_{i=1}^{n-1} R miとおくと、完全列
0 → N → M → M/N → 0
を得る。Nと、M/N ~ Rmn/N∩Rmnは仮定よりネーターなので、Lemma1よりMもネーター。□
6:132人目の素数さん
25/06/09 17:27:52.68 qBe5NCNE.net
Theorem:
Rがネーター環⇒R[X]はネーター環
証明:
I⊂R[X]をイデアルとする。IがR[X]上有限生成であることを示す。
J⊂Rを、Iの多項式の最高次の係数になる元全体とする。JはRのイデアルになる。
Rはネーター環なので、Jはa1, ..., an∈Rで生成される。各i = 1, 2, ..., nに対して、aiを最高次の係数に持つIの元が存在するので、それをfi∈Iとおく。また、d = max{deg(fi)}とする。
f = bX^m + (低次の項)∈Iを任意の多項式とする。もし、m > dなら、b = Σri ai (ri∈R)の形だから、f - Σrifi X^(m-d)の次数はdより小さくなり、しかもIに入る。
つまり、R加群として
I = (R + RX + ... + RX^(d-1))∩I + ΣR[X] fi 。
(R + RX + ... + RX^(d-1))はネーター環R上有限生成なので、Lemma1よりネーター加群。よって、そのR部分化群(R + RX + ... + RX^(d-1))∩IもR上有限生成。その生成元とf1, ..., fnを合わせると、IのR[X]上の生成元になる。□
7:132人目の素数さん
25/06/09 17:28:04.10 kXRlqM7x.net
岡の定理は
8:132人目の素数さん
25/06/09 17:36:03.42 4zUAdjzJ.net
ヒルベルトの基底定理の非自明な箇所は
(1) Lemma1
(2) RのイデアルJの構成
(3) Iをd次未満の部分と、fiで生成される部分の分ける部分
あたりだろう
(1)はパターン1, (2), (3)はパターン2だと思う
9:132人目の素数さん
25/06/09 17:42:22.44 AQZHlnBK.net
試験問題なんかで出た場合は、たいていパターン2のほうが難しい
パターン1は使える道具が限られているから、それで解けるなら数撃てば当たる
10:132人目の素数さん
25/06/09 17:59:54.52 zpqzNYH0.net
これなどは典型的なパターン2だと言える。
問題:
Gを群とする。Gの指数有限の部分群は指数有限の正規部分群を持つことを示せ。
回答:
H⊂Gを指数有限の部分群とする。
GのHによる剰余類の集合
G/H = {H = g1H, g2H, ..., gnH}
へのGの作用を
(g, giH) = ggiH
で定めると、n次対称群Snへの群準同型
φ: G → Sn
が得られる。
KerφはGの正規部分群で、準同型定理より、G/Kerφ~Imφ⊂SnなのでKerφは正規部分群。
g∈Kerφなら、gg1H = gH = Hなので、g∈H。よって、Kerφ⊂H。
11:132人目の素数さん
25/06/09 21:59:48.09 nbNzdC9z.net
ああああ
死ねえええええええええええ!!!
12:死狂幻調教大師S.A.D.@月と六ベンツ
25/06/09 22:11:12.09 QMzp+CZ6.net
死ぬ瞬間 キュブラーロス 死ぬ回数 ソフィーダンテ。
13:132人目の素数さん
25/06/09 22:13:42.62 iAMIrvzJ.net
>>3
数学の量化子は∀と∃だけですって話では
14:132人目の素数さん
25/06/09 22:44:59.02 dJdpB+iF.net
>>13
違う
たとえば中間値の定理は、∃だがパターン1
連続体濃度だから
15:132人目の素数さん
25/06/09 22:49:23.67 DSuothyw.net
だけじゃないけどな
16:132人目の素数さん
25/06/09 23:01:44.99 qfFxbK2c.net
>>14
ネタ半分に見てたけど
このレスで、こいつちゃんと考えてると分かった
旧帝修士くらいの実力はあると見た
17:132人目の素数さん
25/06/09 23:33:40.68 kXRlqM7x.net
馬鹿
18:132人目の素数さん
25/06/10 00:20:55.34 QnvT4UmL.net
憐れだ
19:132人目の素数さん
25/06/10 00:29:39.14 hRIVmbfA.net
Sylowの定理の証明を読んだが、これも群論一般で使える道具が、群作用くらいしかないから、まあべつに空でも思いつけるな