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11月26日 編集手帳
2025/11/26 読売新聞
英歴史学者パーキンソン氏は、ムダの多い官僚制度を批判した。1950年代に次の法則を提唱している。「仕事の量は、与えられた時間を満たすまで膨張する」
◆1時間や1日と期限を区切れば、仕事や勉強が案外はかどると感じる人は多いだろう。逆に、締め切りはないといってずるずる後に回し、決着までかかる時間が膨らんでしまうのが、裁判をやり直す再審の問題である
◆静岡一家殺害事件は、袴田巌さんが再審を申し立ててから、裁判所が最初に判断を出すまで13年、無罪とするのに43年かかった。法廷をつかさどる裁判官のさじ加減で、 無辜 むこ が人生を棒に振る不条理はやりきれない
◆再審の進め方にルールはなく、国の有識者会議が長期化を防ぐ制度改正を検討している。裁判の過程を国民に「見える化」してほしい。裁判官が検察官、弁護士と再審の計画を立て、密室の審理を公開する。司法の信頼を取り戻すにはなまける余地をなくす規律が必要ではないか
◆有識者会議はきょうも開かれる。丁々発止の議論に耳を傾けようと思ったら、こちらも非公開だという。結論に締め切りはあるのだろうか。