24/12/11 21:36:54.22 Ih9cdYrl.net
補題:
任意の有限群は、あるnに対してn次対称群Snの部分群である。
証明:
Gを有限群、nをGの位数とする。
GのG自身への作用を(g, x) → gxで定めると、群準同型φ: G → Snが得られる。
φは単射なので、GはSnの部分群。 □
nを自然数、X1, ..., Xnを不定元、s1, ..., snをX1, ..., Xnの基本対称式とする。
体の拡大Q(X1, ..., Xn)/Q(s1, ..., sn)を考える。
n次多項式F∈Q(s1, ..., sn)[X]を
F(X) = X^n + Σ_k (-1)^k s_k X^(n-k)
と定めると、X1, ..., XnはFの異なるn個の根なので、Q(X1, ..., Xn)/Q(s1, ..., sn)はガロア拡大で、
Gal(Q(X1, ..., Xn)/Q(s1, ..., sn))~Sn。
ガロア理論の基本定理より、Snの任意の部分群に対応する中間体がある。
以上から、任意の有限群Gに対して、Gをガロア群にもつ体の拡大が存在する。