ガロア第一論文と乗数イデアル他関連資料スレ9at MATH
ガロア第一論文と乗数イデアル他関連資料スレ9 - 暇つぶし2ch1064:132人目の素数さん
24/07/21 17:35:35.84 tRoFgJLj.net
巡回群C6と剰余群Z/6Zは同型
定義1・4
群G, G'、写像φ
φ: G→G'

φは全単射であり
∀x, y∈Gに対して
φ(x*y)=φ(x)×φ(y)となるとする

この時、φを同型写像と言う。
この時、GとG'は同型であると言う
G≅G'と書く

写像とは集合Xと集合Yに対して
Xから1つ元を選ぶとそれに対応するYの元が唯一つ決まる決め方のこと。
1つずつ組にして対応させることを全単射と言う。
有限集合の時
|X|=|Y|、逆写像φ^(-1)が存在する。

全射とは全てのYの元がXからの移り先になっている写像のこと。
全射の例。Xの2つの元がYの1つの元と結ばれている場合。Yの全ての元がXの元のどれかと結ばれていれば問題なし。
全射でない例。Yの元の中にXと結ばれてないものが存在する場合。Xの全ての元がYの元と結ばれていれば写像ではある。
Xの元にYの元と結ばれていないものが存在する場合写像ではない

単射とはXの異なる元をYの異なる元にうつす写像。
単射の例。Yの中にXと結ばれていない元があってもよい
単射でない例。Yの中に異なるXの元と結ばれる1つの元があってはならない。

1065:132人目の素数さん
24/07/21 18:05:25.11 tRoFgJLj.net
巡回群C6≅剰余群Z/6Zの証明

それぞれの演算表を書けばそれで証明になる。(証明終)

φ: σ^I→I'、I=0, 1, …, 5
φは全単射であり
φ(σ^I・σ^j)=(I+j)'=I'+j'
φ(σ^I)+φ(σ^j)=I'+j'
よってφは同型写像であるので
C6≅Z/6Zである。(証明終)

σが生成する群を<σ>と表す
C6はσによって生成される位数6の巡回群
Z/6Zは1'によって生成される位数6の巡回群

1066:132人目の素数さん
24/07/21 18:11:45.53 tRoFgJLj.net
4節は同型について
演算してからうつす
=うつしてから演算する。
同型、同型写像、全単射、全射、単射、写像、生成、巡回群、<σ>
についての解説でした。

1067:132人目の素数さん
24/07/21 19:28:38.63 tRoFgJLj.net
問1・6
部分群とは群の部分集合で群の構造を持つもののこと
σ6=eとする。
<σ3>は部分群をなす。
{e, σ3}は位数2の巡回群。正二角形
3, 6
{e}は部分群をなす。位数1の部分群。正一角形。<σ6>=<e>、6
{e, σ2, σ4}は部分群。正三角形。
<σ2>、2, 4, 6
C6自身もC6の部分群
<σ>、1, 2, 3, 4, 5, 6
6=1×6=2×3
0
0 0

0 3
0 0 3
3 3 0

0 2 4
0 0 2 4
2 2 4 0
4 4 0 2

1068:132人目の素数さん
24/07/21 19:48:18.54 tRoFgJLj.net
定理1・5
巡回群Cm
Cmの部分群をHとする
Hの元のうちe以外で最小の冪をdとする。σ^d。

mがdの倍数であることを背理法で示す。
m=qd+r、0<r≤d-1、とおく。
(σ^d)^q=σ^(dq)∈H、σ^(-dq)∈H、
σ^m=e∈Hより
σ^m=σ^(qd+r)∈H、
σ^(-dq)σ^(qd+r)∈H
⇔σ^r∈H
d>rよりdの最小性に反する。
よってそのようなrは存在しない。r=0。m=qdとのるので生成元の冪はmの約数である。
よって巡回群Cmの部分郡は巡回群<σ^d>で表され、位数はqである。但しm=qdとする。

1069:132人目の素数さん
24/07/21 20:01:27.32 tRoFgJLj.net
1-5節は部分群についてでしたね。
e∈G⇒e∈Hで、Gの単位元eはGの部分群Hに入り、更にHにおいても単位元になります。

m=qd+rとおけて
σ^m=eより
σ^(qd+r)=eとなる所がポイントてすね。これから
σ^(dq)×σ^r=e∈H、
σ^rはσ^(dq)の逆元になります
するとσ^dq=(σ^d)^q∈Hより
σ^r∈Hとなってしまい、
σ^dの最小性と矛盾しますね。
実際はσ^r=σ^0=eなのでした。
H=Cq={e, σd, σ2d, …, σ(q-1)d}と決定されました。σ^(qd)=σ^m=e

1070:132人目の素数さん
24/07/21 22:48:10.03 tRoFgJLj.net
群の直積
(Z/3Z)×(Z/5Z)={(a, b)|a∈Z/3Z, b∈Z/5Z}
(2, 4)+(1, 2)=(3, 6)=(0, 1)
閉鎖律は成り立つ
結合律は成り立つ
単位元は(0, 0)
(a, b)の逆元は(-a, -b)'=(3-a, 5-b)




1071:位数に関しては |(Z/3Z)×(Z/5Z)|=|Z/3Z|×|Z/5Z| =3×5=15



1072:132人目の素数さん
24/07/21 23:35:41.23 tRoFgJLj.net
群の直積は巡回群に限らず
群G, Hに対して
G×H={(a, b)|a∈G, b∈H}とし、
G×Hに演算○を次のように定義する
∀(a, b), (c, d)∈(G×H)に対して
(a, b)○(c, d)=(ac, bd)
これを群Gと群Hの直積という。直積G×Hは、○に関して群をなす。
積は成分ことの積。
G, Hが有限群の時、位数は
|G×H|=|G|×|H|となる。
単位元は(eg, eh)、
(a, b)の逆元は(a^(-1), b^(-1))である

3個の群の直積G1×G2×G3は
{(a, b, c)|a∈G1, b∈G2, c∈G3}
演算○は
(a, b, c)○(d, e, f)=(ad, be, cf)で定義する。成分毎に独立しており他の成分は関係ない。

1073:132人目の素数さん
24/07/22 00:15:31.24 F+OPO1w3.net
問1・7
(1) 1、2
(2) 8

0 1 2 3 4
0 0 6 12 3 9
1 10 1 7 13 4
2 5 11 2 8 14
表には0~14が1回ずつ出ている
Z/15Zと(Z/3Z)×(Z/5Z)には1対1の対応がついているがこれだけでは同型とは言えない

Z/15Z≅(Z/3Z)×(Z/5Z)の証明
φが全単射であることは表で分かる
aを3で割った余りをa3、
aを5で割った余りをa5などと表すことにする。a15、a5。

φ: Z/15Z→(Z/3Z)×(Z/5Z)
a15 →(a3, a5)

φ(a15+b15)=φ(a15)+φ(b15)が成り立つことを証明する
φ(a15+b15)=φ((a+b)15)
=((a+b)3, (a+b)5)
φ(a15)+φ(b15)=(a3, a5)+(b3, b5)
=(a3+b3, a5+b5)=((a+b)3, (a+b)5)
よって成り立つ。φが同型写像であることが証明されたのでZ/15Z≅(Z/3Z)×(Z/5Z)が成り立つ。(証明終)

1074:132人目の素数さん
24/07/22 00:44:46.61 F+OPO1w3.net
一般に次が成り立つ。
(p, q)=1の時、
Z/pqZ≅(Z/pZ)×(Z/qZ)
φ: Z/pqZ→(Z/pZ)×(Z/qZ)を上に定めた記号を用いて
φ: αpq→(αp, αq)、α∈Z、
とする。

φが全単射であることは後で証明する。
φ(ab)=φ(a)φ(b)が成り立つことを証明する。
∀α, β∈Z2対して
φ(αpq+βpq)=φ((α+β)pq)
=((α+p, (α+β)q))
φ(αpq)+φ(βpq)=(αp, αq)+(βp, βq)
=(αp+βp, αq+αq)=((α+β)p, (α+β)q)
よってφ(ab)=φ(a)φ(b)が成り立つ。演算と写像の順序交換。

1075:132人目の素数さん
24/07/22 01:11:48.52 F+OPO1w3.net
定理1・6 中国剰余定理の証明
0~pq-1までのpq個の集合Sの中で考える
A, B∈S、A≠BであるA, Bが題意を満たすとして矛盾を導く
p|(A-B)、q|(A-B)、(p, q)=1より
pq|(A-B)
ここで0≤|A-B|≤pq-1よりA-B=0、A=B。よって2個以上は存在しない。0個または1個である。
これにより
φ: Z/pqZ→(Z/pZ)×(Z/qZ)が単射であることが証明された。つまりダブり無し
|Z/pqZ|=pq個である。
同様に|Z/pZ|=p個、|Z/qZ|=q個であるから全射である。対応なしがない。
これでφが全単射であることが証明された。証明終

φ: A→Bが
全射⇒|A|≥|B|
単射⇒|A|≤|B
全単射⇒|A|=|B||

1076:132人目の素数さん
24/07/22 01:49:02.01 F+OPO1w3.net
問1・8
3、1
5、2
7、3

百五減算というそうです
マジックナンバー15、70、21
70+15×3+21×2=157≡52

Z/105Z≅(Z/3Z)×(Z/5Z)×(Z/7Z)
この同型がポイントですね
マジックナンバーは
(1, 0, 0)→70、
(0, 1, 0)→21、
(0, 0, 1)→15となる
(1, 2, 3)→70+42+45=157≡52

1077:132人目の素数さん
24/07/22 02:10:43.90 F+OPO1w3.net
定理1・7 中国剰余定理の証明
x≡a mod p、x≡b mod q、x≡c mod r、p, q, rは対毎に互いに素とする

マジックナンバーを作る
qrs≡1 mod p、prt≡1 mod q、
pqu≡1 mod r
pv+(qr)s=1、ここで(p, qr)=1より
解(s0, v0)∈Z×Zを持つ。
同様にt0, u0という解も持つ。
これらがマジックナンバーであり
答えは(apqs+bprt+cpqu)105
が存在する
一意性の証明
x, y、x≠yとすると3通りの余りが全て等しいから
x-yはp、q、rの全てで割り切れる。それぞれが他と互いに素であるから積pqr


1078:で割り切れる。 0≤|x-y|≤pqr-1よりx-y=0、x=y 従って2個以上は存在しない 一意性が証明された。



1079:132人目の素数さん
24/07/22 02:32:30.05 F+OPO1w3.net
p, q, rが対毎に互いに素ならば
Z/pqrZ≅(Z/pZ)×(Z/qZ)×(Z/rZ)
であることの証明

α, β∈Zとする。
φ: Z/pqrZ→(Z/pZ)×(Z/qZ)×(Z/rZ)をαpqr→(αp, αq, αr)で定義すると
p, q, rが全て一致しない限り同じ点にはうつらないので単射である
また|Z/pqrZ|=pqr個であり
|Z/pZ|×|Z/qZ|×|Z/rZ|=pqrであるから|A|<|B|とは成り得ず、全射でもある。よってφは全単射である。
Aはpqr個、Bは最大でもpqr個、φは単射なので等号が成立するしかない。
単射の条件は|B|≥pqr、
分解による条件は|B|≤pqr
よって|B|=pqrとなる。
φ(αpqr+βpqr)=φ((α+β)pqr)
=((α+β)p, (α+β)q、(α+β)r)
φ(αpqr)+φ(βpqr)=
(αp, αq, αr)+(βp, βq, βr)
=(αp+βp, …)
=((α+β)p, …)
よって演算と写像の交換が成り立つ。φが同型写像であることが証明された。よって同型である(証明終)

1080:132人目の素数さん
24/07/22 02:36:48.02 F+OPO1w3.net
1-6節は直積です
中国剰余定理、同型、同型写像、など。繰り返しが多く分かりやすいですね。

1081:132人目の素数さん
24/07/22 02:40:52.71 F+OPO1w3.net
百五減算は面白いですね
x≡1 mod3
x≡2 mod5
x≡3 mod7

マジックナンバーは
70、21、15
x≡70+42+45=157≡52 mod 105

1082:132人目の素数さん
24/07/22 02:47:20.98 F+OPO1w3.net
p, q, rが素数でなくても対毎に互いに素ならば分けられるので
Z/(2^3×3^4×5^2)Z≅
(Z/8Z)×(Z/81Z)×(Z/25Z)です。

1083:1001
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