純粋・応用数学・数学隣接分野(含むガロア理論)18at MATH
純粋・応用数学・数学隣接分野(含むガロア理論)18 - 暇つぶし2ch471:132人目の素数さん
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メモ:代数的場の量子論
www.ms.u-tokyo.ac.jp/~yasuyuki/suri0104.pdf
特集/場の量子論 数理科学 NO.454,APRIL 2001
代数的場の量子論の新しい展開
—セクター理論とbraid統計
河東 泰之
1. 序論
1984 年,Jones は作用素環論において自ら打ちたてたsubfactor 理論8) の応用として,結び目の新しい不変量,Jones多項式9) を発見した.
この発見は「量子不変量」と呼ばれる新しい位相不変量の研究を導き,広大な新しい分野を生み出した.
Jones 多項式やそれを拡張した多くの位相不変量の定義については現在ではさまざまな初等的方法が得られているが,Jones自身によるもともとの定義ではbraid群の表現を作用素環論を用いて構成することがキーになっていた.
そこで,位相幾何学における爆発的発展とは別に,ここに現れたbraid群の表現を作用素環論的に理解することが重要な問題となったのである.
これについては,場の量子論に作用素環論を用いてアプローチする分野である代数的場の量子論でそれまでに知られていた議論と,Jonesの理論に現れる結果や議論の間に見られる類似性を追究することによって理解を深めようという考え方が発展して来ていた.
この類似性の機構を数学的に明らかにする研究は,80年代末にFredenhagen-Rehren-Schr¨oer4), Fr¨olich5) , Longo10) らによってはっきりした基礎が確立され,その後現在まで活発な発展が続いている.
本稿の目的はこの研究の一端をできるだけ初等的に解説することである.
まず基本的な仕組みの概略についての説明から始めよう.
(これについての基本的な教科書はHaag のもの6)である.)代数的場の量子論では時空(たとえば4次元Minkowski空間) の適当な領域に対し,そこで観測可能な物理的量のなす作用素環が対応すると考える.
ここで作用素環とは,Hilbert空間上の有界線形作用素のなす環で,しかるべき位相で閉じているものの事だが,大雑把には無限次元行列のなす集合で,行列の足し算や掛け算が自由にできるものという程度の理解でさしつかえない.
その領域に作用素環を対応させる規則が,物理的に要請される公理を満たしている場合を考える.
この公理とはたとえば,領域が広がるとそれに応じて対応する作用素環の方も大きくなるといった類の条件であり,詳しくは次のセクションで述べる.
さてこのような対応規則が与えられたとき,適当な領域たちでパラメトライズされた作用素環の族があることになる.
この領域たちは有向族をなすので,この作用素環の族を作用素環のネッ�



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