河東泰之「セミナーの準備のしかたについて」は本当に正しいのか?at MATH
河東泰之「セミナーの準備のしかたについて」は本当に正しいのか? - 暇つぶし2ch242:132人目の素数さん
23/12/09 15:59:03.00 c0Pat/gf.net
つづき

2ラグランジュの代数方程式論
3次と4次の代数方程式の色とりどりの解法を眼前にして,ラグランジュはそれらのすべての解法の根底にあるものの存在を確信し,「省察」の第一部と第二部の全体を通じて具体的に提示することに成功した.
それは「ラグランジュの分解式」と呼ばれるものである.
「ラグランジュの分解式」は方程式の根と1の冪根を用いて組み立てられる有理式であり,根の間に置換を施すと,式の値がさまざまに変化していくつかの値を取る.
適当な分解式を採用すると3次と4次の方程式の解法が導かれるが,解法を可能にする分解式の形は幾通りも可能である.
ラグランジュ以前に発見された種々の解法の各々の根底には,その解法をあらしめる分解式が横たわっているというのがラグランジュの所見である.

「省察」の後半の第四部と第五部のテーマは高次方程式の解法である.
ラグランジュの思索の究極のねらいは高次方程式の解法を発見することであった.
そのためにラグランジュは解法の根本原理に立ち返ろうと試みて「ラグランジュの分解式」を提案し,高次方程式の解法をもたらしてくれる分解式を探索した.
この努力は結実しなかったが,解法の存在に寄せる確信は揺るがなかったであろう.
解法を求めて継続された息の長い思索のが,この間の消息をありありと物語っている.

3『アリトメチカ研究』より
後にアーベルが確立した「不可能の証明」が当然のことのように語られているが,高次方程式の解法を探求するのはごく常識的な試みであり,ガウスもまた「代数的に解けること」を確信した一時期があった模様である.

4ガウスの数学日記より

・・という形の変換をチルンハウスの変換と呼ぶ習慣が定着した.
チルンハウスはこの変換を利用し3次と4次の代数方程式を解くことができたが,
ラグランジュもまた5次方程式を解く有力な手段としてチルンハウスの変換に期待をかけていたようで,
論文「省察」の中でチルンハウスのアイデアを詳細に紹介した.
ガウスはチルンハウスの書いたものを直接読んだのかどうか,そのあたりの消息は不明だが,
ラグランジュの論文を読んだのはまちがいない.
(引用終り)
以上


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