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ついでに、これも貼っておきます
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21世紀複素解析入門
A.L.コーシー~岡潔
相原義弘・野口潤次郎2023年1月30日
まえがき
変数の数が2以上になることにより,新たに認識されるのが“凸性”の問題である.実変数の微積分学で,一変数では定義域の凸性は意識されない.2変数以上になって初めて凸性が意味をもち,これがさらに発展していわゆる凸解析になる.複素関数においても一変数では解析性からくる凸性は自明で意識されない.しかし,2変数以上になるとこれが非自明な大きな問題になる.この事象の全体像を明らかにしたのが岡理論といえる.
新しくは,理論物理学における場の量子論を初めとして(超)弦理論など多くの先端分野で‘連接層’の理論が使われる([27]や五神東大総長告辞,2021年9月など参照).また情報理論においては,補間問題が古くから使われている.
二番目の括弧内は与えられた点(n∈Z)で与えられた位数の極(an(-1)n/(z-n))をもつ有理型関数を与えるミッターク・レッフラーの定理の解を表している(本書§§3.5.2,8.4.2).
与えられた点で与えられた値をとる関数を求めることは補間問題と呼ばれる(本書§8.5).
補間問題は古い歴史をもち,現在でも興味深い数学の問題であるが,これが情報理論・サンプリング理論の基礎理論を与えていることが,垣間見える.
さらには,現在の暗号理論に関する著書(たとえば辻井重男他[14])では,楕円暗号と共に多変数暗号が論じられ,「多変数公開鍵暗号は耐量子コンピュータ公開鍵暗号の有望な候補の一つと目されている」とある.
以上のように広く理工学の分野で,複素解析学の内容として,コーシー(一変数)から岡(多変数)までの基礎理論を理工学の基礎として学習しておくことが,それぞれの専門に入ってからの学習・研究のために有用であろうと考えられる.