ガロア第一論文と乗数イデアル他関連資料スレ2at MATH
ガロア第一論文と乗数イデアル他関連資料スレ2 - 暇つぶし2ch627:132人目の素数さん
23/03/21 11:33:03.28 8s9PZXQ2.net
>>626
つづき
組 (X, B) には緩い特異点のみを持つという条件を課す.この本では,主
に「KLT 条件」と「DLT 条件」を考える.たとえば,X が滑らかで,B の
台 Bj が「正規交差因子」である場合には,これらの条件は,それぞれ不
等式 0 < bj < 1,0 < bj <= 1 に対応する.
第 1 章では,この本で使用する言葉を定義することが目標である.多様体
に境界と呼ばれる因子を付け加えて組として捉える,というのが基本的な考
え方である.この「ログ化」の考え方によって,数々の新しい論法が可能にな
る.組には限られた緩い特異点を許すことになる.従来の代数幾何学では,特
異点のない多様体が考察の中心であったが,組の特異点を考えることには必然
性があり,極小モデル理論の重要な一角をなす.また,この本における主要な
手段を提供することになる,標数 0 に特有の二つの大定理(広中の特異点解消
定理と小平の消滅定理)を解説する.特に消滅定理は,標数 0 では成立しない
ことが知られているので,この本の内容は基本的に標数 0 に限った結果とな
っている.
第 2 章では,極小モデル理論の大枠を解説する.
乗数層の理論を使った強力な延長定理についても述べる.
(3)この本では,すべての主張をログ版かつ相対版で記述することになる.
これが煩わしいと思われる場合には,境界因子 B を 0 とおき,S が一点
Spec k の場合に書き直しても,連接層の直像層 f?F が大域切断の線形空間
H0(X, F) に変化したりするが,証明のポイントは少しも変わることはない.
ただし,MMP の証明は帰納的なので,ログ版かつ相対版による記述は不可
欠である.また,一般型ではない代数多様体を扱う場合には,ログではない普
通の多様体から出発しても,代数的ファイバー空間の構造を通して自然にログ
組が現れてくる.
つづく


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