23/03/05 12:11:38.49 d+9l4oHo.net
>>28
「楕円関数、たとえばsnを取り、mを正の整数、ωを週期とすると
sn(ω/n)はある代数方程式を満たす
これはsin(ω/m)の類似である
そこでsn(ω/m)の満たす方程式はどんなものかという問題が生じた
これはGaussがレムニスケイトの時に調べたのが最初であるが、
それをより一般に、楕円関数が虚数乗法を持つ時、
すなわちωが二次の無理数である時には、
今日の言葉でGalois群が可換であり、
方程式が四則と根号で解けることをAbelが示した
これが可換群をAbel群と呼ぶ名前の起りである」
「ωが二次の無理数でない時には、
Galoisがその方程式のGalois群が可解でないことを示して
それが四則と根号では解けないことを証明した
これは大きな成果であって、実は彼はこのような応用を頭において、
彼の理論を組み立てたのである
だからここにも楕円関数が現れるのであって、
そのことは数学史上において無視しえない事実である」
「しかしできてしまった以上、
Galois群は、ひとつの(自然で重要な)数学的概念として取り扱うべきであって
方程式を解くための道具とみなしてはならない」