22/12/24 21:38:40.34 /P8Bw71J.net
そもそも巾根解法なるものは、その前提として
数に対してその巾根が存在するということを自明であるとして話を進めているが、
そのことは、純粋に代数の範囲だけでは収まらないものであろう。
実数あるいはそれを実部と虚部とする複素数としての、極限を伴う演算でのみ
巾根は求まるものだからだ。有理数体Qの元である2に対してその平方根
である√2が最初からあると思うのは間違いで、有理数の極限として生み出された
ものが√2だからだ。純代数的にやるのなら、Qには含まれない元θが代数的
関係θ^2=2を満たすものとしてそれをQに添加したものが体を成している
ことを了解して、そのθが2の平方根であるとしなければならない。つまり
体の代数拡大を考えていることになる。
でもそのような考え方で巾根をとらえるのなら、一般の代数方程式の解法で
巾根解法を考えなければならない必然性は無くなる。元の体K上で既約な
多項式P(x)があるときに、方程式P(x)=0の根を求めるのには、
Kには存在しない元θがK上の代数関係P(θ)=0を満たすものであるとしてやれば、
方程式P(x)=0の解の1つがθになるからだ。そうしてKにθを添加すると
体 K(θ)が得られることも同様だ。
そうして元の体Kを変えないK(θ)上の自己同形全体の為す群がガロア群である。