22/12/26 13:21:44.84 A8Y5WXCa.net
彼は自分のなかまたちを、例外なしに無学な愚か者とみなす。彼以外の人はすべてピント外れである。
自分の敵をまぬけ、不正直、あるいはほかのいやしい動機をもっていると非難し、侮辱する。
もしも敵が彼を無視するなら、それは彼の議論に反論できないからだと思う。
もしも敵が同じように悪口で仕返しするなら、それは彼がならず者たちとたたかっているのだという妄想を強める。
「私にとって真理は貴重である。……私は多数者とともに走って誤るよりは、むしろただ一人でも正しく立っていたい。
ここにのべるような考え方をもつことですでに私は、なかまのいく人かから侮りと軽べつとあざけりをうけてきた。私は奇妙で、異様で、特異だとみなされている。
しかし真理は真理なのであり、たとえ全世界がそれを拒否し、私に敵対しようとも、それでもなお私は真理に執着するだろう。」
この文章は、ワシントン州フェアフィールドのチャールズ・シルヴェスター・ド・フォートが一九三一年に刊行したパンフレットの序文からとったもので、
彼はこのパンフレットで大地が平らなことを証明している。
彼は自分が不当に迫害され、差別待遇を受けていると信じる。公認の学会は彼に講演させることを拒む。
雑誌は彼の論文を拒否し、彼の本を無視するか、「敵」にわたしてひどい書評を書かせる。ほんとに卑劣なやり方である。
こういう反対の原因が、彼の仕事がまちがっていることにあるとは、奇人には全く思いうかばない。
それはひとえに、確立されたヒエラルヒー─自分たちの正統思想がひっくり返されることを恐れる科学の高僧たち─の側の盲目的な偏見から生じていると彼は確信する。
よこしまな中傷といわれのない攻撃がたえず自分に向けられている、と彼は主張するのが常である。
彼は自分を、異端のかどで不当に迫害されたジョルダノ・ブルーノ、ガリレオ、コペルニクス、パスツールその他の偉人になぞらえる。