21/10/25 07:51:13.64 wB/2IR+g.net
>>555
つづき
到達不能基数のモデル理論的な二つの特徴付け
一つ目として、基数κが到達不能であることはκが以下のreflection propertyを満たすことと同値である。: 全ての U ⊂ Vκに対してある α < κ が存在して (V_α,∈ ,U∪ V_α) が (V_{κ },∈ ,U) の初等部分モデルになる (実は、そのようなαの集合はκの中でclubである)。 全ての n ≧ 0に対して κ が Π _{n}^{0}-記述不能 であるというのもこの条件に同値である。
ZFの下で∞がreflection propertyよりいくらか弱い条件を満たすことが 証明可能である。ここで、部分構造 (Vα, ∈, U ∩ Vα)は 式の有限集合に関して'初等的'であることのみ要求される。
結局、この弱化の理由は モデル理論的充足関係 |= は定義できるが、 真理性は定義できないことによる。 タルスキの定理による。
二つ目は、ZFCの下で κが到達不能基数であることと (Vκ, ∈)が二階述語論理のZFCのモデルであることが 同値であることが証明できる。
この場合、上のreflection propertyによって、 あるα < κが存在して(Vα, ∈)が一階述語論理の ZFCの標準モデルとなる。 だから到達不能基数の存在はZFCの標準モデルの存在より強い仮定である。
脚注
1^ ケネス・キューネン『集合論 独立性証明への案内』藤田博司訳、日本評論社、2008年、ISBN 978-4-535-78382-9
(引用終り)
以上