純粋・応用数学(含むガロア理論)8at MATH
純粋・応用数学(含むガロア理論)8 - 暇つぶし2ch926: 位相空間論では数々の新しい用語が導入されるので, 「ちょっと待って. そのように次から次へと新しいことばを出されてもこっちは面喰らうだけだ. 一連の新用語の導入の基本方針は一体何なのか?」 と聞いてみたくなる.答は 「イプシロン-デルタ論法によって記述される諸概念をできるだけ簡潔に述べること」 である.こうして,数学者もやはりイプシロン-デルタは繁雑だと思っていたことがばれてしまう. 簡潔にするための準備として,まずイプシロン-デルタをできるだけ一般的な設定で書くことにする. そこで 「これさえあればイプシロン-デルタを展開できると言えるものは何か」 と考えてみると,「二点間の距離」と呼べるものがあればいいと思いつく. そこで「距離」が最低限いかなる条件をみたせばイプシロン-デルタがおこなえるかを検討する. その結論が距離空間の公理にほかならない. この準備をうけて, イプシロン-デルタによる「距離空間の間の写像の一点での連続性」の定義を観察してみると, イプシロン近傍ということばを導入すると定義が簡潔になり, さらに近傍を導入するともっと短くなることが見てとれる. さらに「すべての点での連続性」の定義を検討すると,開集合を導入すると簡潔になることがわかる. このとき 「距離空間の部分集合が開集合であることと, 開被覆のおのおのとの交わりが開集合であることとが同値である」 という命題(距離空間の公理からの帰結)が効く. この性質をむしろ出発点にしたもの,すなわち公理として要請したものが位相空間である.




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