純粋・応用数学(含むガロア理論)7at MATH
純粋・応用数学(含むガロア理論)7 - 暇つぶし2ch932:現代数学の系譜 雑談
21/05/11 21:09:44.95 U9PlktVe.net
>>836
つづき
位相的性質
有理数の全体 Q は内在的には、通常の大小関係の定める順序に関して順序位相と呼ばれる位相を持ち、外因的には実数直線 R の(つまり、一次元ユークリッド空間 R1としての)距離位相から定まる部分空間としての位相を持つが、実はこれらの位相は一致する。
有理数の全体 Q は実数全体の成す集合 R の中で稠密である。これは、どのような実数に対しても、そのいくらでも近くに有理数が存在するということを意味する。これは距離空間として以下のように述べることもできる。
有理数の全体 Q は、差の絶対値
d(x,y):=|x-y|
を距離函数として距離空間となる。この距離により Q に位相が誘導されるが、それは R1 からの相対位相に他ならない。こうして得られる距離空間 (Q, d) は完全不連結である。また、完備距離空間とはならない。実は距離 d(x, y) := |x - y| による Q の完備化として、実数全体の集合 R が得られる。
この位相に関して有理数体 Q は位相体を成す。有理数全体の成す位相空間 Q は局所コンパクトではない空間の重要な例となっている。また唯一、孤立点を持たない可算な距離化可能空間となるものとして Q を特徴付けることができる。
一方、Q を位相体とするような Q 上の距離は、これだけではない。
p-進距離と呼ばれる Q 上の距離函数を定める。距離空間 (Q, dp) はやはり完全不連結であり、完備ではないが、その完備化として p-進数体 Qp が得られる。
オストロフスキーの定理によれば、Q 上の非自明な絶対値は同値の違いを除いて通常の絶対値か p-進絶対値で尽くされる。
つづく


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