ケーラー多様体・ホッジ分解at MATH
ケーラー多様体・ホッジ分解 - 暇つぶし2ch11:132人目の素数さん
21/02/07 09:54:27.10 OoaCqu0y.net
エルミート正則ベクトル束(E,h)に対して(det E,det h)を考える
det Eの接続形式ω_det(E)は、ω_det(E)=tr(ω_E)となる
またエルミー正則ベクトル束の接続形式は以下で与えられる
ω~i_j=ΣΓ~i_j[a]dz[a] 但しΓ~i_j[a]h~ik(∂h~jk/∂z[a])
したがって(det E,det h)の接続形式は
Σω~i_i=ΣΓ_a dz[a] (Γ_a=Γ~i_i[a])
となるがこのときΓ_aは計算可能である
hを行列Hで表した場合
 Γ_a=(det H)^(-1)∂(det H)/∂z[a]=∂log(det H)/∂z[a]
よって接続形式は以下のようになる
 Σω~i_i=d’log(det H)
さらに曲率R_det(E)=tr(R_E)は以下の式で与えられる
 tr(R_E)=d''d'log(det H)

12:132人目の素数さん
21/02/07 10:03:14.73 OoaCqu0y.net
>>10
以下をお読みください
URLリンク(ja.wikipedia.org)(%E5%B9%BE%E4%BD%95%E5%AD%A6)
実のところ、
「標準接続では簡単な計算で曲率が求まる」
という点がポイントなので
微分幾何の一般論には踏み込みません
悪しからず

13:132人目の素数さん
21/02/07 10:07:36.56 7YOKKMWk.net
>>11
接続形式とは何?
この説明では、det EとEについてのみ考えるから定義はしないということ?

14:132人目の素数さん
21/02/07 10:09:27.12 7YOKKMWk.net
> hを行列Hで表した場合
> Γ_a=(det H)^(-1)∂(det H)/∂z[a]=∂log(det H)/∂z[a]
これは基底に依存しないの?

15:132人目の素数さん
21/02/07 15:34:09.86 OoaCqu0y.net
>>13
Xの各点で、その近傍Uで枠の場e_1,…,e_rをとる
Dを任意の接続とすれば、De_jは
Eに値をとるU上の1次微分形式として
以下のように書ける
 De_j=Σ(i) ω~i_je_i
この1次微分形式のつくるr×r行列ω=(ω~i_j)を
枠e_1,…,e_rに関するDの接続形式とよぶ

16:132人目の素数さん
21/02/07 15:35:40.16 0nP6/SOr.net
>>15
ありがとう
枠の場って何

17:132人目の素数さん
21/02/07 15:41:35.85 OoaCqu0y.net
>>14
正則局所枠e_1,…,e_rが以下の条件を満たすとき
点x∈Xで適合しているという
1)h_jk(x)=δ_jk
2)Γ~i_ja(x)=∂h_ji/∂z[a](x)=0
与えられた点x∈Xに対し、その点で適合した正則局所枠が必ず存在する

18:132人目の素数さん
21/02/07 15:52:15.38 OoaCqu0y.net
複素多様体Xのエルミート計量を
Xのリーマン計量gで以下の性質を満たすもの
として定義する
 g(ξ,η)=g(Jξ,Jη) JはXの概複素構造
エルミート計量の与えられた複素多様体を
エルミート多様体という
 Φ(ξ,η)=g(ξ,Jη)
と書く、この2次微分形式をエルミート多様体(X,g)の
基本2次微分形式という

19:132人目の素数さん
21/02/07 15:58:01.00 OoaCqu0y.net
Xをn次元複素多様体
gをエルミート計量
Φをその基本2次微分形式とする
以下の2条件は同値である
1)標準接続のねじれ率が0である
2)dΦ=0である
上記の条件を満たすエルミート計量gをケーラー計量といい
(X,g)をケーラー多様体という
Φをケーラー微分形式とも呼ぶ

20:132人目の素数さん
21/02/07 16:08:01.13 OoaCqu0y.net
>>16
Xを複素多様体、Eをその上の複素ベクトル束でファイバーの次元をr
その射影をπ、x∈XにおけるファイバーをE_x=π^(-1)(x)と書く
PをGL(r,C)を構造群とするEに同伴する主ファイバー束とし
その射影もπと書く
定義により、u∈P_x=π^(-1)(x)は同型写像u:C^r→E_xである
したがってu∈P_xはC^rの自然な基のuによる像として得られる
E_xの枠(順序のついた基)である

21:132人目の素数さん
21/02/07 16:11:43.52 OoaCqu0y.net
ケーラー多様体の例
1.リーマン面
 Xをリーマン面、すなわち1次元複素多様体とし
 gを任意のエルミート計量とする
 Xの実次元は2であるから、基本2次微分形式は必然的に閉じている
 したがってgはケーラー計量である

22:132人目の素数さん
21/02/07 16:19:04.99 OoaCqu0y.net
>>21
ケーラー多様体の例
2.複素トーラス
 z[1],…,z[n]をC^nの座標系とするとき、
 自然なケーラー計量とその基本2次微分形式Φは以下の通りである
 ds^2=Σdz[j]dz~[j] Φ=(i/2)Σdz[j]∧dz~[j]
 e[1]=∂/∂z[1],…,e[n]=∂/∂z[n]
で与えられる正規直交枠をとれば、
接続形式ωは恒等的に0で、曲率形式Rも0になる 

23:132人目の素数さん
21/02/07 16:30:05.76 OoaCqu0y.net
>>22
ケーラー多様体の例
3.複素射影空間
P^n(C)をn次元射影空間とする
(ζ[0],…,ζ[n])をその斉次座標系とする
<ζ,ζ~>=Σζ[j]ζ~[j]
とおくと
 ds^2=2Σ(∂^2log<ζ,ζ~>/∂ζ[j]∂ζ~[k])dζ[j]dζ~[k]
 Φ=id'd''log<ζ,ζ~>
はそれぞれ複素射影空間のケーラー計量とその基本2次微分形式である
この計量をP^n(C)のフビニ・ストゥディ形式と呼ぶ

24:132人目の素数さん
21/02/07 16:34:28.28 OoaCqu0y.net
>>23
ケーラー多様体の例
4.代数多様体
ケーラー多様体Mの複素部分多様体Xに
Mのケーラー計量ds^2を制限すれば
ケーラー計量になる
(基本2次微分形式についても同様)
複素射影空間の閉複素部分多様体は
コンパクトなケーラー多様体の重要な例である

25:132人目の素数さん
21/02/07 17:01:40.95 OoaCqu0y.net
>>24
ケーラー多様体の例
5.複素双曲型空間
B_n={z∈C^n||z|^2<1}を考える
以下の計量はB_nのケーラー計量である
ds^2=2Σg_jkdz[j]dz~[k]
g_jk=∂^2/∂z[j]∂z~[k](1/log(1-|z|^2)^(n+1)

26:132人目の素数さん
21/02/07 17:15:51.97 OoaCqu0y.net
今日はここまで

27:132人目の素数さん
21/02/07 21:05:05.72 9aHkgZ1B.net
教科書バカ乙

28:132人目の素数さん
21/02/12 22:02:12.69 gtyJUbfP.net
Griffiths Harrisを手に入れた

29:132人目の素数さん
21/02/13 13:55:04.75 9VxnU/uL.net
Hodge理論の応用というか良さを教えてくれ……
ベクトル束とかエルミート計量のあたりでお腹いっぱいなんだ

30:132人目の素数さん
21/02/26 21:19:45.39 rpTyP75D.net
Hodge理論より
射影代数多様体の奇数次ベッチ数が偶数であることがわかる
このことから
ホップ多様体の非代数性が直ちに従う

31:132人目の素数さん
21/03/25 18:28:39.45 66jxOSA6.net
線形代数からやり直した
以前よりもメトリクスとかに抵抗は無くなった


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