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>>869
つづき
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hom 関手の群による商について
丹原大介
1 日本語書籍に見る圏論
近年,圏論を標題に掲げた邦書の出版が相次いでいる。新しい方からあげると
前原和壽『圏論入門』2018 年 8 月
清水勇二『圏と加群』2018 年 3 月
中岡宏行『圏論の技法』2015 年 12 月
圏論の歩き方委員会編『圏論の歩き方』2015 年 9 月
他に翻訳も出ている。
レンスター『ベーシック圏論』土岡俊介訳 2017 年 1 月
アウディー『圏論』前原和壽訳 2015 年 9 月
この活況を引き起こしている要因を筆者は知らない。すでに圏が広く使われていた 80 年代,90 年代には見
られなかった現象である。ここでは時代を遡って,圏論が一般に広まる前に日本において圏を扱った書物がど
のように出版されてきたか辿ってみたい。
まず 70 年代に二つの書があげられる。
大熊正『圏論(カテゴリー)』1979 年
竹内外史『層・圏・トポス』1978 年
大熊正の本は槙書店の数学選書の一冊であったが今日手に入らない。竹内外史の名高い本は現在もプリント
を重ねる。これらに先立って圏を主題とする単行本はない。圏論の教科書としては大熊正の本が最初と言えよ
うか。著者は序で日本は圏論に冷淡だと嘆いていた。今日の状況を見たら何と言うだろう。
つづく