純粋・応用数学(含むガロア理論)5at MATH
純粋・応用数学(含むガロア理論)5 - 暇つぶし2ch712:132人目の素数さん
20/12/05 12:28:07.98 IssG98Nd.net
超冪根
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エルミート–クロネッカー–ブリオッシの特徴付け
1858年に、シャルル・エルミートは楕円超越函数を用いた
最初の一般五次方程式の解法を発表した
(同時期にフランチェスコ・ブリオッシ(英語版)と
 レオポルト・クロネッカー もまた同値な解法を得ている)。
エルミートは、既によく知られていた三次方程式に対する
三角函数を用いた解法を一般化する形でこの解法に到達し、
ブリング–ジェラード標準形に対する解を求めた
(既にみたように一般の五次方程式は、チルンハウス変換でこの標準形に帰着できる)。
エルミートは三次方程式における三角函数の役割を、
ブリング–ジェラード標準形の方程式において果たすのが
楕円函数であることを観察したのである。
このような取り扱いは、冪根を一般化する過程とみることもできる。
冪根が
x^(1/n)=exp((1/n)ln x)
あるいはもっと明確に
x^(1/n)=exp((1/n)∫[1 x] (1/t)dt)
と表せることに注意すると、
エルミート–クロネッカー–ブリオッシの方法は、
本質的にはこの式に現れる
指数函数 exp を楕円モジュラー函数で、
同じく積分を楕円積分で、
それぞれ置き換えるものである。
クロネッカーはこの一般化すら
任意の高次方程式に適用できる一般定理
の特別の場合に過ぎないものと考えていた。
そのような一般定理はトマエの公式と呼ばれ、
完全な記述は1984年に梅村浩によって与えられた。
それは、上記の式の
exp(あるいは楕円モジュラー函数)のところをジーゲル・モジュラー形式で、
積分のところを超楕円積分で、
それぞれ置き換えるものになっている。


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