純粋・応用数学(含むガロア理論)4at MATH
純粋・応用数学(含むガロア理論)4 - 暇つぶし2ch822: ここでは, テンソル積を基底を用いて構成する. 命題 1.7 {v1, . . . , vn} を V の基底, {w1, . . . , wm} を W の基底とする. また, U0 :=Rmn とおき, ι : V × W → U0 を双線型写像とする. このとき, もし {ι(vi, wj )} が U0 の 基底ならば, (U0, ι) は V と W のテンソル積である. この命題の仮定をみたす ι が存在することは容易に分かるので, テンソル積が存在する ことが従う. 系 1.8 dim(V 〇x W) = dim V ・ dim W. とくに {v1, . . . , vn}, {w1, . . . , wm} をそれぞれ V , W の基底とすると, {vi 〇x wj} は V 〇x W の基底である. これでテンソル積の次元が分かった. 次は, 次元を用いた判定条件. 補題 1.9 ι′: V × W → U を双線型写像とする. このとき, もし以下が成り立つならば, (U, ι′) は V と W のテンソル積である: (1) dim U = dim V ・ dim W. (2) U は ι′(V × W) で生成される. 1.1.3 基底に依らない構成 ここで次を考える: Hom (V, W) := {F : V → W : 線型 }. このとき Hom (V, W) は自 然に線型空間であり, その次元は dim V ・ dim W と一致する. とくに, V*:= Hom (V, R) を V の 双対空間 と呼ぶ. 1.1.4 商線型空間を用いた構成 商線型空間を用いた構成については, 講義では触れないが, 原稿には載せておく. V0 を V 内の線型部分空間とする. つづく




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