20/09/01 06:58:40.54 pGoi0nQw.net
>>72
つづき
P66
この'定域'を'不定域'に開いたのが層係数のコホモロギーである.(岡君の不定域イデアル!)
不定域にすることは,被覆系U={Ui}を固定しない
で,更にそれを細分して行く系列Uαを考えその極限を
見ることに当る.そして各野のnerveN(Uα)につ
いての層係数のコホモロギー群の極限について見るのである.
このように層係数のコホモロギーは相当に複雑な機構
をもつものである.然るにそこに明快な理論が成立つ.
これを得しめたものは何か.これは興味ある疑問であろ
う.それは'完全系(exactsequence)'という群論的
思惟の図式化が行われており,これによってこの高層建
築も比較的に易々と図引くことができたのである.
群の準同型になぞらえて層の準同型も定義され,また
その完全系も考えられる.
層係数のコホモロギー論がうまくいくのは,層F',F,
F"が完全系0→Ft→F→F"→0を作るとき,層係数の
コホモロギー群HP(F)[F係数のNerveのp次コホ
モロギー群〕において
の完全系を作ることが従うからなのである.このことが
輪転機の役割をして,幾くらでもコホモロギー群の完全
系が作れて,器械的に推理をどんどんおし進め得るので
ある.
(引用終り)
以上