純粋・応用数学(含むガロア理論)4at MATH
純粋・応用数学(含むガロア理論)4 - 暇つぶし2ch5:現代数学の系譜 雑談
20/08/30 10:04:04.14 oR3g+efa.net
>>3
つづき
2つのアーベル群に対する構成
加法的に書かれるアーベル群 G と H に対して、G と H の直積 (direct product) はまた直和 (direct sum) とも呼ばれる (Mac Lane & Birkhoff 1999, §V.6)。したがってカルテジアン積 G × H は成分ごとに演算を定義することによってアーベル群の構造が入る
得られるアーベル群は G と H の直和 (direct sum) と呼ばれ、通常円の中にプラスの記号で表記される:
G+◯ H
順序付けられた和の元を順序対 (g, h) ではなく和 g + h として書くのが慣習である。
G +◯ H の部分群 G × {0} は G に同型でありしばしば G と同一視される。
この構成は直ちに有限個のアーベル群に一般化する。
付加的な構造をもった加群の直和
多元環の直和
多元環 X と Y の直和とは、ベクトル空間の直和に積を
(x_{1}+y_{1})(x_{2}+y_{2})=(x_{1}x_{2}+y_{1}y_{2})
で入れたものをいう。これらの古典的な例を考えよう:
・ {R +◯ R} は分解型複素数に環同型であり、区間算術(英語版)においても使われる。
・ {C +◯ C} は 1848 年にジェームズ・コックル(英語版)によって導入されたテッサリンの多元環である。
・ {H +◯ H} は、分解型双四元数(英語版)と呼ばれ、1873 年にクリフォード(英語版)によって導入された。
ジョゼフ・ウェダーバーン(英語版)は、自身の超複素数の分類において、多元環の直和の概念を利用した (Wedderburn, Lectures on Matrices (1934), page 151)。
ウェダーバーンは多元環の直和と直積の違いを以下のように明らかにしている。
すなわち、直和に対して係数体は両方の成分に同時に作用する (λ (x +◯ y)=λx +◯λy) が、
一方で直積に対しては両方ではなく一方のみがスカラー倍される (λ (x,y)=(λx,y)=(x,λy)).
注意
上記の構成は、ウェダーバーンの用いた直和と直積の語法に従ったものだが、これは圏論で用いる直和と直積の慣習とは異なる。圏論的な用語では、ウェダーバーンの意味での直和は圏論的直積であり、一方ウェダーバーンの意味での直積は余積(圏論的直和)である(実はこれは(可換多元環に対して)多元環のテンソル積に対応する)。
(引用終り)
以上


次ページ
続きを表示
1を表示
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch