21/01/22 14:16:37.20 kl+0ajN3.net
微分形式
ここでは実2次元多様体Mの場合のみ考える。
次数rの複素数値をとるC~∞微分形式の芽の層をE~r_で表す
このとき、開集合U⊂M上の微分形式のベクトル空間はΓ(U,E~r_)である。
r=0の場合、次数0の微分形式は関数であるから、
E~0_=C~∞
任意の座標近傍Uの中で、
(x,y)がU内の局所座標とし、P∈Uとすると、
任意の元φ∈E~1_Pは、ある芽f,g∈E~0_P=C~∞によって、
φ=fdx+gdy
と一意に表せる。
また任意のψ∈E~2_Pは、ある芽h∈E~0_P=C~∞によって、
ψ=hdx∧dy
と一意に表せる。
したがって
E~1_=E~0_+E~0_ E~2_=E~0_
r>2ならば、E~r_=0
ここで、dy∧dx=-dx∧dy、dx∧dx=dy∧dy=0
212:132人目の素数さん
21/01/22 14:25:42.54 kl+0ajN3.net
>>203
外微分作用素dとは層準同型写像
d:E~r_→E~(r+1)_
ここで、φ=fdx+gdyのとき、
dφ
=d(fdx+gdy)
=df∧dx+dg∧dy
=(f_xdx+f_ydy)∧dx+(g_xdx+g_ydy)∧dy
=(-f_y+g_x)dx∧dy
このときド・ラム列と呼ばれる完全列
0→C―(i)→E~0―(d)→E~1―(d)→E~2―(d)→0
が成り立っている。
213:132人目の素数さん
21/01/22 14:32:04.23 kl+0ajN3.net
>>204
層E~r_は全て細層であるから
H~q(M,C)≣Ker d*_q/Im d*_(q-1) (q>0)
となる。ただし
d*_q:Γ(M,E~q_)→Γ(M,E~(q+1)_)
は外微分から導かれた切断の準同型である。
上記をド・ラムの定理という。
214:132人目の素数さん
21/01/22 14:39:56.57 kl+0ajN3.net
ポアンカレの双対定理
Mを向き付け可能な閉じた連結n次元単体的多様体とする。このとき、
H~k(M,Z)≣H_(n-k)(M,Z)
Mがコンパクトな2次元多様体ならば、ポアンカレの双対定理を満たす
H~2(M,Z)≣H_0(M,Z)
Mの任意な2点をとると、それらはM内の折れ線で結べるので
H_0(M,Z)≣Z ∴H~2(M,Z)≣Z
このとき係数を複素数にとると
H~2(M,C)≣H_0(M,C)≣C ∴H~2(M,C)≣C
215:132人目の素数さん
21/01/22 15:57:13.75 kl+0ajN3.net
Mが複素構造を持つと仮定し、
点P∈Mの開近傍U_α内の座標関数
z_α=x_α+iy_αを選ぶ。
dz_α=dx_α+idy_α dz~_α=dx_α-idy_α
がE~0_P加群E~1_Pに対する新しい基をつくる。
すなわち
E~1_P=E~0_Pdz+E~0_Pdz~
E~1,0_P=E~0_Pdz_α E~0,1_P=E~0_Pdz~_α
と書くことにすると、
E~1_P=E~1,0_P+E~0,1_P
E~2_P≣E~0_Pdx_α∧dy_α=E~0_Pdz_α∧dz~_α
今後表示法の統一のために
E~2_P≣E~1,1_P E~0_P≣E~0,0_P
と書くことにする。
216:132人目の素数さん
21/01/22 16:18:24.69 kl+0ajN3.net
外微分
d:E~0_→E~1_=E~1,0_+E~0,1_
を
∂:E~0,0_→E~1,0 ∂~:E~0,0→E~0,1
を用いて
d=∂+∂~
と表す
座標 z_α=x_α+iy_αと 関数 f(x,y)=f(z)に対して
df=∂f/∂x_αdx_α+∂f/∂y_αdy_α=∂f/∂zdz+∂f/∂z~dz~
が成り立つ。ここで
∂/∂z=(1/2)(∂/∂x_α-i∂/∂y_α) ∂/∂z~=(1/2)(∂/∂x_α+i∂/∂y_α)
このとき
∂f=∂f/∂z_αdz_α ∂~f=∂f/∂z~_αdz~_α
である。
同様に、微分形式ω=f_αdz_α+g_αdz~_αに対しても
dω
=∂f_α/∂z~_αdz~_α∧dz_α+∂g_α/∂z_αdz_α∧dz~_α
=∂~(f_αdz_α)+∂(g_αdz~_α)
217:132人目の素数さん
21/01/22 16:40:16.27 kl+0ajN3.net
>>208
ド・ラム列の∂と∂~による分解から
ドルボー列と呼ばれる層の完全列が取り出せる
0→O_→E~0,0_―(∂~)→E~0,1_→0
すべての層E~r,s_は細層であるから
定理3.11を用いると
H~1(M,O_)≣Γ(M,E~0,1_)/∂~Γ(M,E~0,0_)
H~q(M,O_)=0 (q≧2)
これをドルボーの定理という
218:132人目の素数さん
21/01/22 16:47:48.15 kl+0ajN3.net
>>209
さらに、以下のような層の完全列が存在する
0→O~1,0_→E~1,0_―(∂~)→E~1,1_→0
層O~1,0_をタイプ(1,0)の正則微分形式の芽の層
もしくはアーベル微分の芽の層と呼ぶ。
上記の層の切断は正則微分形式またはアーベル微分と呼ばれる
φがアーベル微分、すなわちfdz(f:正則)とすると
dφ=(∂+∂~)(fdz)=∂(fdz)+∂~(fdz)=0+0=0
となるので、閉微分形式である。
219:132人目の素数さん
21/01/23 07:56:00.10 4yxEGDqd.net
定理5.1
Mが任意のリーマン面であり、ξがMの直線束ξならば、
H~1(M,O(ξ)_)≣Γ(M,E~0,1(ξ)_)/∂~Γ(M,E~0,0(ξ)_)
H~q(M,O(ξ)_)=0 (q≧2)
220:132人目の素数さん
21/01/23 07:59:00.65 4yxEGDqd.net
定理5.2(セールの双対定理)
Mをコンパクトなリーマン面
ξ∈H~1(M,O*_)をM上の任意の複素直線束とする。
このとき、ベクトル空間H~1(M,O*_)とH~0(M,O~1,0(ξ^(-1))_)は
互いに標準的双対であり、ゆえに同じ次元を持つ
221:132人目の素数さん
21/01/23 08:02:53.25 4yxEGDqd.net
κ∈H~1(M,O*)を標準直線束とする。
定理5.3
Mがコンパクトなリーマン面であり、
ξ∈H~1(M,O*_)がM上の任意の直線束であるとする。
このとき、2つのベクトル空間H~1(M,O(ξ))とH~0(M,O(κξ^(-1)))は
互いに標準的双対である
222:132人目の素数さん
21/01/23 10:15:28.62 4yxEGDqd.net
特性類
>>111の完全列を考える
0→Zー(ι)→O_-(e)→O*_→0
準同型eはe(f)=exp(2πif)である。
上記に同伴する完全コホモロジー列は以下の通り
H~1(M,Z)→H~1(M,O_)→H~1(M,O*_)→H~2(M,Z)-(φ*)→H~2(M,O_)
>>187 系3.13よりH~2(M,O_)=0であるから
上記の列は以下のように書き換えられる。
0→H~1(M,O_)/H~1(M,Z)→H~1(M,O*_)→H~2(M,Z)-(φ*)→0
上記の列の中に現れている双対境界輪体準同型c
c:H~1(M,O*_)→H~2(M,Z)
を特性準同型と呼び、ある直線束ξ∈H~1(M,O*_)に対してその像
c(ξ)=H~2(M,Z)
を直線束ξの特性類もしくはチャーン類と呼ぶ。
223:132人目の素数さん
21/01/23 10:25:07.03 4yxEGDqd.net
定理6.1
(ξ_αβ)∈Z~1(U,O*_)が、ある直線束ξを表現し、
{r_α}が開集合U_α内で定義されたどこでも0にならないC~∞関数で、
P∈U_α∩U_β に対して r_α(P)=r_β|ξ_βα(P)|^2
を満たすものとする。
このとき、
φ=(1/2πi)∂∂~log(r_α)∈Γ(M,E~2_)
は、M上に定義された微分形式であり
c(ξ)=∫∫M φ=(1/2πi)∫∫M ∂∂~log(r_α)
となる。
224:132人目の素数さん
21/01/23 10:33:15.42 4yxEGDqd.net
定理6.2
あるコンパクトなリーマン面M上の
任意の直線束 ξ∈H~1(M,O*) と
任意の自明でない横断的切断 f∈Γ(M,M*(ξ))に対して
c(ξ)=Σ(P∈M) ν_P(f)
ただし、ν_P(f)は点P∈Mにおける横断的切断fの位数
系
ξ∈H~1(M,O*) がコンパクトなリーマン面上の
c(ξ)<0を満たすような直線束とすると、
層O(ξ)_の自明でない横断的切断は存在しない
Γ(M,O(ξ)_)=0
225:132人目の素数さん
21/01/23 14:19:54.53 4yxEGDqd.net
Mをコンパクトなリーマン面とし、
直線束ξ∈H~1(M,O*_)を考える。
χ(ξ)=dim H~0(M,O(ξ)_)-dim H~1(M,O(ξ)_)-c(ξ)
とおく。
上記は定数であり、直線束ξの選び方によらず定まる。
アーベル微分の空間の次元
g=dim Γ(M,O~1,0_)
を面Mの種数と呼ぶ。
2g=dim H~1(M,C)
である。
χ(ξ)=1-g である
したがって以下がなりたつ
定理6.5(リーマン・ロッホの定理)
Mを種数gのコンパクトなリーマン面とする。
ξ∈H~1(M,O*_)がM上のある複素直線束ならば
dim H~0(M,O(ξ)_)-dim H~1(M,O(ξ)_)-c(ξ)=1-g
226:132人目の素数さん
21/03/05 11:40:08.37 2mzS1rcJ.net
Silvermanは良い
これだけ多くのことを一冊にまとめてある本はなかなかない
227:132人目の素数さん
21/03/25 14:19:20.69 ffW29Dvj.net
Kempf, "Complex Abelian Varieties and Theta functions"が良さそう
228:132人目の素数さん
22/05/09 23:28:16.60 raSoxyJQ.net
テスト
これで大丈夫かな
229:132人目の素数さん
22/05/09 23:29:56.48 ZjJALcFB.net
Abel多様体はC上だけ勉強するのでもMumfordの1章がわかり易いと感じる
230:132人目の素数さん
22/12/21 23:03:07.39 F669Iarw.net
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