20/10/25 17:08:47.06 eIdDsFH8.net
つづき
モジュラー函数
複素変数複素数値の函数 f がモジュラーである、あるいはモジュラー函数とは、以下の条件
f は上半平面 H 上で有理型である;
モジュラー群 Γ に属する任意の行列 M に対して f(Mτ) = f(τ) を満たす;
f のフーリエ級数は
f(τ )=Σ_{n=-m}-{∞}a(n)e^{2iπ nτ}
の形に表され、これは下に有界、つまり e2iπτのローラン多項式であり、したがって尖点においても有理型である
を満たすものを言う。任意のモジュラー函数がクラインの絶対不変量 j (τ) の有理函数として表され、また j (τ) の有理函数がモジュラー函数となることが示せる。さらに、任意の解析的モジュラー函数はモジュラー形式となるが、逆は必ずしも成り立たないことも示される。モジュラー函数 f が恒等的に 0 でないならば、基本領域 RΓ の閉包における f の零点の個数と極の個数とは一致する。
一般レベルのモジュラー形式
q-展開
モジュラー形式の q-展開 (q-expansion)[note 2] はカスプにおけるローラン級数、あるいは同じことだが(ノーム(nome)の平方)q = exp(2πiz) のローラン級数として表されるフーリエ級数である。実際、複素函数 "exp" はガウス平面上では消えないので q ≠ 0 だが、実軸の負の部分に沿って w → ?∞ とした極限で exp(w) → 0 なので、2πiz → ?∞ すなわち虚軸の正の部分に沿って z → i?∞ とした極限で q → 0 である。したがって、q-展開はカスプにおけるローラン級数になっている。
「カスプにおいて有理型」というは、負冪の項の係数のうち 0 でないものが有限個しかないという意味であり、したがって q-展開
f(z)=Σ_{n=-m}-{∞} c_{n}exp(2π inz)=Σ_{n=-m}-{∞}c_{n}q^n.
は下に有界かつ q = 0 において有理型である。ここに、係数 cn は f のフーリエ係数であり、整数 m は f の i?∞ における極の位数である。
つづく