現代数学の系譜 工学物理雑談 古典ガロア理論も読む79at MATH
現代数学の系譜 工学物理雑談 古典ガロア理論も読む79 - 暇つぶし2ch476:-toplevel/data/08_followup/H25reports/H25Report_j_KavliIPMU.pdf 世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)2013 拠点形成 報告書 ( 延 長 審 査 用 ) (抜粋) 数論幾何学の歴史は Weil の予想から始まったと言うことができる。彼の予想は、我々の住む 世界とは全く異なるように見える有限体上の世界が、馴染みの位相幾何的な構造をもつことを示 唆していた。それに触発され、Grothendieck は有限体上の多様体に対するコホモロジー論を構築 した。それらは、有限体の標数 pとは異なる任意の素数L に対するL 進エタール・コホモロジーと クリスタリン・コホモロジー(p進論)と呼ばれている。L 進コホモロジー論は特異コホモロジー 論の類似物と見なせ、多様体の位相的な性質を反映していると言える。複素幾何学では、特異コホ モロジーは微分形式を用いることによって計算されるド・ラーム・コホモロジーと同等であること が知られている。この幾分微分幾何学的な手法の有限体上の類似物がp進コホモロジー論である。 無限に多くのコホモロジー論があるならば、その間の関係を知りたくなるのは自然なことであ る。ラングランズ対応(LC)の哲学に影響され、Deligne は、数学で最も影響力のある論文の一つで ある、いわゆる“Weil II”の中で、「L 進同志」および「クリスタリン小同志」の存在についての 予想を提起した。この予想は、大まかに言えば、どのコホモロジー論を用いるかにかかわらず、コ ホモロジーの情報は本質的には同じであることを主張している。曲線の場合の L 進同志の存在につ いては、関数体に対する LC を確立することにより、Drinfeld が部分的に、Lafforgue が完全に示 した。この功績で彼らはフィールズ賞を受けている。後に、この結果を用いて Deligne と Drinfeld は、取り扱えない場合もあるものの、より一般的な多様体に対してL 進同志を構成した。 つづく




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