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PFN、深層学習フレームワークをPyTorchに移行 Chainerをやめるのは「非常に大きな決断」
2019年12月05日 16時59分 公開 [ITmedia]
(抜粋)
AI開発を手掛けるPreferred Networks(PFN)は12月5日、研究開発基盤の深層学習フレームワークを、自社開発のChainerからPyTorchに順次移行すると発表した。PyTorchは、米Facebookが開発するオープンソースの機械学習ライブラリ。PFNの西川徹社長は「非常に大きな決断だが、深層学習技術の社会実装をさらに加速できると確信している」とコメントした。
PFNは、2015年6月にChainerをオープンソース化。複雑なニューラルネットワークを直感的かつ柔軟に構築できるため、研究者や開発者から支持を集めた。しかし、深層学習フレームワークの開発で競争する時代は終わりつつあるという。
同社は「細かい差異による差別化競争をするより、コミュニティーを発展させ、健全なエコシステムを築いていくことが重要」と説明。移行先には、「Chainerの開発思想に最も近い」というPyTorchを選んだ。熱心な開発者コミュニティーがあることや、近年の学術論文でも頻繁に用いられていることも決め手になったという。
同社の西川社長は、「PFNにとって非常に大きな決断。Chainerを通じて蓄積した技術を生かし、競争力の源泉となる分野に開発リソースを集中投下することで、深層学習技術の社会実装をさらに加速できると確信している」とコメントした。
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Preferred Networks 西川徹社長のコメント(ニュースリリースより)
今後は、FacebookのPyTorch開発チームやオープンソースコミュニティーと密接に連携しながら、PyTorchの開発に貢献する方針。自社で開発する深層学習プロセッサ「MN-Core」のPyTorchサポートなどを推進するとしている。
PFNは5日、最新版のChainer v7を公開。今後のChainerの開発はバグ修正とメンテナンスのみで、PyTorchの開発に注力する。同社が提供する他のオープンソースソフトウェア「CuPy」「Optuna」は、開発を続ける予定だ。