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メモ
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買いたたかれるベテラン 情報の山、鉱脈かノイズか
データの世紀 理解者はキカイ(3)2019/12/4 11:00 日経
(抜粋)
2019年初め。ネット上では、米大リーグのダラス・カイケル投手(31)へ激励のつぶやきが相次いだ。「ヤンキースはすぐに契約すべきだ」「15年の最優秀投手なのに」
アストロズの主軸として長年活躍した。18年末に自由契約になったが、交渉はことごとく決裂する。「もう、そんなことは関係なくなったみたいだよ」。ファンの声にカイケル投手は諦めるように応じた。
■合理性を追求
あらゆる価値をデータで測る「新しき理解者」は恣意性も誤りもないはずだ。そんなデータ至上主義の高まりが、経済や社会の仕組みを大きく変え始めた。
「ベテラン1人より、若手数人に投資する方が合理的という経営が広がっている」。著名代理人の団野村氏は大リーグで進む「データ野球」を解説する。重視するのは「勝利貢献度」「成長曲線」「球の回転数」といった新たな尺度だ。
■死亡確率を予測
今夏、北欧ヘルシンキ。「この人は5年以内に心臓病を患って亡くなる」。医療技術企業、ナイチンゲールヘルスのティーム・スナさんは身震いした。
血液成分から被験者の5年後、10年後の死亡確率を8割の精度で予測できる。4万人の血液と病歴を解析した。スナさんは「多くの人を救いたい」と検査アプリへ応用を急ぐが、社内外で慎重論は絶えない。
「自分が数年以内に死ぬと分かれば、人は絶望するだけではないか」。「死期予測」機能を搭載するか、一朝一夕に結論は出ない。
つづく