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>>263 補足
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TARO-NISHINOの日記
虚空―あたかも虚空から呼出されたかのように: アレクサンドル・グロタンディークの人生 前篇 3月 19, 2019
(抜粋)
グロタンディークがトポロジーと代数幾何学により深く研究し始めた時だった。彼は"アイデアで溢れていた"とArmand Borelは回想した。
"第一級のものが彼から出て来るだろうと私は確信した。だが、出現したものは私が期待した以上にずっと高度だった。
それはリーマン-ロッホのグロタンディーク版であったが、素晴らしい定理だった。これは実に数学の傑作だった"。
"グロタンディークがやって来て言った。'いや、リーマン-ロッホ定理は多様体に関する定理ではなく、多様体間の準同型に関する定理だ'"とプリストン大学のNicholas Katzは言った。
"これは根本的に新しい見方...完全に変形された定理の表現だった"。カテゴリ理論の基本哲学(オブジェクトそのものよりもオブジェクト間の射にもっと注意を払うべき)は、その頃影響を持ち始めたばかりだった。
"グロタンディークがやったことは、この哲学を数学の非常に難しい部分に応用したことだ。これは実際にはカテゴリとファンクタの精神であるが、そのような難しいトピックにこれをすることに誰も考えもしなかった...人々がその表現を与えられ理解したなら、証明出来たであろう他の人がいたかも知れない。だが、表現そのものが他の人の10年先にあった"とBorelは言った。
グロタンディークが懸案に関する見方を革新したのは、これが最後ではなかった。"人々が考えた問題(いくつかの場合では百年も考えた)に彼が来ると、このことが何度も何度も起こり続けた...そして、その懸案にとって人々が重要だと考えたことを完璧に変えた"とKatzは注意した。
つづく