現代数学の系譜 工学物理雑談 古典ガロア理論も読む74at MATH
現代数学の系譜 工学物理雑談 古典ガロア理論も読む74 - 暇つぶし2ch257:現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む
19/08/06 07:50:48.19 /q1/+QCZ.net
つづき
公理主義
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公理主義、形式主義、証明論、構造主義 - 林晋
(抜粋)
4 ヒルベルトの公理論とはなんだったか?
ヒルベルトの著作を通して見ても、我々が現在、公理論、公理主 義という言葉のもとで了解する数学・数理科学のスタイルを見つけ ることは、実はそれほど容易ではない。幾何学基礎論以外には、そ ういう例を見つけることは難しい。
このように、現代の我々が「構造」として捉えるものをヒルベル トは「証明・論理」により捉えようとしたらしい。現代の我々にと って公理とは、集合論や圏論などの言語により、ブルバキ的な「集 団としての構造」を記述する条件であるが、ヒルベルトにとっては 公理はよりシンククティカルなものであった。
ヒルベルトが生涯、その影に悩まされたのは クロネッカーであった。そのクロネッカーは彼の代数理論を使うこ とにより解析学までも代数化・「算術化」することを企てた。スキ ーム理論のようなイメージを持っていた可能性もある。そのように して実数論を構築しようとすれば、クロネッカーの意図に反し無限 集合が必要となる。クロネッカーはそれを許さないので、逆に無理 数を捨てたのである。
集合論を新時代の数学の強力な武器とみなすヒルベルトにとって はクロネッカーの無理数の否認など論外であった。後で説明するよ うに、ヒルベルトは極めてクロネッカー的な世界である不変式論の おいて一集合論的方法がクロネッカー的な有限的方法を越える瞬間 を目撃したからである。
しかし、この不変式論という膨大な手計算 を必要とした極めてアルゴリズミックな代数理論において、そのキ ャリアを開始したヒルベルトは同時にクロネッカー的精神を自らの 手による計算を通して理解していた人物でもあったはずなのでけ る。クロネッカーが対象を有限に限ったところを、ヒルベルトは「無 限の対象の有限的記述形式」としての公理系を考えることにより、 「無限の有限化」を成し遂げようとした。
彼の公理論実数論はクロネ ッカーと同じ精神で、しかし、方法を代数に限らず、「言語、論理、 証明」による有限的公理化という別な方法によって有限的実数論を 構築する試みだったのである。
(引用終り)
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