現代数学の系譜 工学物理雑談 古典ガロア理論も読む62at MATH
現代数学の系譜 工学物理雑談 古典ガロア理論も読む62 - 暇つぶし2ch191:異なるモデルでありながら,一階述語論理の範囲内では全く同じ性質を持つようなモデルのことである. 元の狭義減少列 α_0 > α_1 > ・・・ > α_n > ・・・ が得られる. これらはいずれも 0 より大きい.よって自然数の狭義減少列が得られたことになる. しかし,自然数の整列性から狭義減少列は存在しない筈だ.どういうことか? 今我々が考えているのは,「一階述語論理」で書ける範囲の理論であった. つまり,「狭義減少列が存在しない」とか「自然数は整列する」といった概念は,一階述語論理では書けないと云うことが,この事実の伝える事なのである. 自然数の整列性は,「任意の自然数からなる部分集合に最小値が存在する」という形で述べられるが,この「部分集合」に対する量化が一階述語論理では行えないのである*3. このことは,「自然数の部分集合」全体は非可算無限個存在するが,自然数の理論自体は可算言語で記述されるため,高々可算個の部分集合しか扱えない,ということを考えるとちょっと分かり易いのではないだろうか. *3.そうはいっても,「集合と位相」などの講義でそういったことを証明したぞ,と思われるかもしれない. あれが上手くいくのは,集合論の中で自然数や数列といった対象を扱っているからである




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