現代数学の系譜 工学物理雑談 古典ガロア理論も読む62at MATH
現代数学の系譜 工学物理雑談 古典ガロア理論も読む62 - 暇つぶし2ch121:集合論の言葉で、帰納法の議論の可能性をどう表現できるかを考てみると、 「0, 1, 2, 3,. . . , ω, ω + 1, ω + 2,. . . のどの部分列も最小の要素を持つ」、 という性質としてあらわすのが、自然であることがわかる。 そこで、順序数を、「その数より小さい数の全体が、どの部分集合も最小の要素を持つようなもの」、 と規定することが考えられる。 ところが、こう言っただけでは、ひとつひとつの順序数は、対象としては一意に決まってくれない。 これに対するエレガントな解決法は、カントルの時代よりずいぶん後になってから、 フォン・ノイマン(John von Neumann, 1903{1957) によって発明されている。 それは、各々の順序数を、それより小さい順序数の全体と定義する、というものであった。 これにより、有限の順序数、つまり自然数が集合として確定する: 0はそれより小さい順序数を一つも持たないから、φとなり、 1は0のみをそれより小さい順序数として持つから、{φ} となり、・・・ 等々。 また、ω = {0, 1, 2, , , ,}, ω + 1 = f0, 1, 2, , , , , ω} 等々。 ところが、このように続けたときの一般論を展開するには、 数学的帰納法による議論が必要になってくるが、 まさにそのような無限版の数学的帰納法を乗せる媒体として 順序数をここで定義しようとしているのであるから、これでは循環論法に陥ってしまう。 フォン・ノイマンがここで案出したもう一つの巧妙なトリックは、 このように帰納的に定義することと結果として同じになるような順序数の内的な定義を与えることであった。 具体的には、「要素が集合の帰属関係∈ で整列されるような集合を順序数とする」 として順序数を定義する。 (引用終り)




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