19/02/09 15:18:26.26 c3aU14PB.net
都築先生も、いいですね
「既約多項式の互いに共役な元の入れ替えを考察するというのが、ガロアによる方程式の理論の原型であ
る。一方、自己同型は線形空間として体拡大をとらえる現代的方法である。この章では、両者の関係を解説
する。」ってところが、スレタイに合致!(^^
URLリンク(www.math.sci.hiroshima-u.ac.jp)
平成 16 年度代数学 B
講義ノート
広島大学大学院理学研究科 都築 暢夫
この講義の目的は、体の理論・ガロア理論を解説し、その応用として
(1) ギリシアの 3 大作図不能問題
(2) 作図可能な正多角形の決定
(3) 一般の 5 次以上の方程式の非可解性
を考察することにある。
体とは、加減乗除をもつ代数系である。与えられた体係数の方程式がいかに解けるか ? これは昔から
の大問題であった。もちろん現在も方程式を解くというのは代数幾何や数論幾何の中心的課題である。方程
式を解くと、その解を含む新しい体 (拡大体) ができる。その相対的な状況を、いかに考察するのかという
基本的枠組みを与えるのが体論・ガロア理論である。
Contents
1. 体 1
2. 体の作り方 7
3. 多項式環と既約多項式 13
4. 単拡大 18
5. 既約性判定法 22
6. 代数閉体 25
7. 共役元 27
8. 分離拡大と正規拡大 31
9. ガロア拡大と基本定理 37
10. 円分体 46
11. 作図とギリシアの三大作図不能問題 50
12. 方程式の可解性 56
P27
7. 共役元
既約多項式の互いに共役な元の入れ替えを考察するというのが、ガロアによる方程式の理論の原型であ
る。一方、自己同型は線形空間として体拡大をとらえる現代的方法である。この章では、両者の関係を解説
する。
P31
8. 分離拡大と正規拡大
体論における種々の概念、例えば代数性など、は、体に属するすべての元に対してある性質が成立する
ことを要求する。しかし、多くの場合は生成元について問えば十分であることがわかる。この章で定義する
分離性や正規性もそのような概念であり、共役元と埋め込み・自己同型の関係からわかる。
(引用終り)
URLリンク(www.math.sci.hiroshima-u.ac.jp)
広島大数学科 都築暢夫