19/01/19 21:51:17.60 teKbRMU/.net
>>367
手元にリードの本がないので推測になりますが、アフィン代数多様体の定義は「多項式系の零点集合として定まるアフィン空間の部分集合」程度で考えているものと思いますので、その前提で書きます
まずSpecについて述べます
通常、環Aに対しSpec(A)は「Aの素イデアル全体の集合にある位相と構造層を合わせた局所環付き空間」として定義されます
Spec(A)の形で表される局所環付き空間をアフィンスキームと呼びます
局所環付き空間としての射を考えることにより、アフィンスキームのなす圏が考えられます
Spec(A)はこの圏の対象と考えるのが自然であると思います
実は、アフィンスキームのなす圏は環のなす圏と(反変)圏同値です
(証明は難しくない)
よって、アフィン代数多様体のなす圏は、アフィンスキームのなす圏の充満部分圏となります
なお、X=Spec(k[V])に対し
V……Xの中で閉点(極大イデアル)のなす部分集合
k[V]……構造層の大域切断のなす環
を取ることによりVやk[V]が得られます
代数多様体のなす圏はスキームのなす圏の充満部分圏である為、初めから代数多様体を特別なクラスのスキームとして定義するのが現代的です
もし疑問が残っている場合や分からない用語があれば追加で質問するか、スキーム論の解説書(Hartshorneの第2章など)を読むと良いと思います