18/12/29 19:36:12.43 nqXwmrkU.net
>>625
つづき
若干の補足:
「バナッハ=タルスキーのパラドックス」が、”選択公理のせい”とよく言われるが、半分当たっていて半分外れ
”選択公理+無限集合のせい”というのが、正確なとらえ方だろうと
つまり、下記に解説があるが、3次元ユークリッド空間の有界な部分集合を、
点集合は選択公理を使ってつくられる選択集合で構成することで、パラドックス的状況が生じる
が、良く考えると、点集合は無限集合なわけで
それは、デデキント無限の性質=「ある集合が自身と対等な(すなわち同じ濃度を持つ)真部分集合が存在する」(下記”デデキント無限”参照)を持つわけで
ヒルベルトの無限ホテル(この場合可算無限集合)のパラドックスの3次元ユークリッド版と言えなくも無い
繰返すが、これらのパラドックスは、”選択公理+無限集合のせい”というのが、正確なとらえ方だろうと思う
URLリンク(ja.wikipedia.org)
バナッハ=タルスキーのパラドックス
(抜粋)
・3次元ユークリッド空間の有界な部分集合で、内部が空でないもの(つまり、有限の拡がりを持ち、曲線や曲面ではないもの)を任意に二つ選んだとすると、それらは分割合同である。
言い換えると、ビー玉を有限個に分割して組み替えることで月を作ったり、電話を組み替えて睡蓮を作ったり出来る(当然のごとく材質は変えられない)、ということである。
この定理の証明で、点集合は選択公理を使ってつくられる選択集合で構成されており、各断片はルベーグ可測ではない。
すなわち、各断片は明確な境界や通常の意味での体積を持たない。物理的な分割では可測な集合しか作れないので、現実にはこのような分割は不可能である。
しかしながら、それらの幾何学的な形状に対してはこのような変換が可能なのである。
つづく