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- 暇つぶし2ch106:現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む
18/12/17 17:49:50.71 Cv0M5TH4.net
>>94
つづき
普通の教科書との違い
 世の中に出回っている教科書の多くは、ここで最後に出てきた式をいきなり示して、「このような条件を満たす演算子をエルミート演算子と呼ぶ」などと説明を始めており、本来結論とすべき話が一番初めの前提として出て来てしまっている。こんな説明をされたのでは、読者は「なぜこの条件が必要なの?」「この式はどこから出てきたの?」と混乱してしまうだろう。
 何らかの具体的な疑問を持てればまだ救われる可能性もあろうが、漠然とした疑問は自分自身で解決のしようがない。漠然とした疑問は「分からない」という気持ちと直結している。
 疑問を持てさえすればいいというものでもない。「そもそも始めの条件はどこから来たもので、その物理的意味は?」なんてことを考え始めてしまった場合、方向を誤っている。おそらくいくらかの時間を費やさなければならなくなるだろう。今回の説明はそのような人のための道標になっている。私もこの辺りを彷徨った。
 ここでは行列の固有値が実数であるべき事から始めて、エルミート性とは何かを説明したが、もちろん逆にエルミート性から始めて固有値が実数になることを示すことも簡単に出来る。
まぁ、普通の教科書はそういう説明をしており、こちらも知っておいた方がいい。なぜなら行列や波動関数の概念を行き来しなくても証明できるからだ。
それ以外の理由として、授業の単位を取るためにはこの証明を書き下せることが必要だということも挙げられる。どちらにしろ、論理は自由自在に操れた方がいいに決まっている。
(引用終わり)
以上


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