18/04/24 22:55:39.05 6s/UeTxC.net
>>577
定理1.3 証明
ax + by の取りうる整数の集合 S について、S の任意の要素 u, v, および整数 k に対して
u + v
ku
は S に含まれる。実際、u, v が
u = ax_1 + by_1 + cz_1, v = ax_2 + by_2 + cz_2 と表現できれば、
u + v = a(x_1 + x_2) + b(y_1 + y_2) + c(z_1 + z_2) ∈S
ku = a(kx_1) + b(ky_1) c(k_z1) ∈ S
今 S に含まれる正の整数のうち最小の数を h とする。すると、S の要素はすべて h の倍数になっている…②
というのは、もし h の倍数で表せない数 m ∈ S が存在したと仮定すると、
m を h で割った商を q, 0 でない余りを r とおいて m = qh + r、r = m - qh
仮定より m ∈ S, h ∈ S より qh ∈ S から r = m - qh ∈S
r は割り算の余りなので割る数 h より小さく、これは h が S の最小の数であるという仮定に反する
すなわち②は正しい
ax + by の式で x = 1, y = 0 を代入すれば a となるから、a ∈ S, 同様に b ∈S, c ∈S
ということは、a, b, c は h の倍数であり、h は a, b, c の公約数である
したがって a, b, c の最大公約数 g よりも h は小さいから h <= g … ③
また a, b, c はそれぞれ g の倍数だから、a = a'g, b = b'g, c = c'g とおいて
ax + by + cz = (a'x + b'y + c'z)g となり S の要素は g の倍数である、とくに h∈S も g の倍数だから h >= g …④
③④より h = g
すなわち ax + by + cz = g となる x, y, z の存在が証明された。これを x_3, y_3, z_3 とすると、ax_3 + by_3 + cz_ 3 = g
d が g の倍数で、d = ng となっておれば ax + by + cz = d の整数解の一つは nx_3, ny_3, nz_3 となる、実際代入して確かめよ
S の要素はすべて g の倍数だから、d が g の倍数でないときは方程式>>577①を満たす整数解は存在しない