17/08/28 13:52:05.26 B/yoMaIV.net
>>221 つづき
この本の出版前後の数理物理関係の進展について簡単に述べておく。1988年、コンヌは、非可換幾何学のゲージ理論が電弱相互作用と関係していることを指摘した。
この時点で、いわゆる対称性の自発的破れと非可換幾何学が結び付けられたのである。
さらにコンヌとロトは1990年にこのゲージ理論から素粒子物理の標準模型が出てくることを示した。
第5章の脚本はある意味でみごとにあたったのである。この手法はヒッグス場に対する解釈が優れているという点で注目されているが、しかし、いまだに数多くある素粒子理論の主流とはなっていないようである。
もしかするとそれは、数学的基礎の部分である作用素環がむずかしいということにあるのかもしれない。
その意味では理論の流れを追うことのできるこの本は(多少冗長ではあるが)読みやすいかもしれない。
(引用終わり)
以上