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>>104 関連
協同研究のことなど
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新数学人集団(SSS)の時代 ノート43 協同研究のことなど 2017-02-26
国際数学者会議の全容を見たいと思い、『月報』に掲載された関連する記事を読んでいるところですが、
ここまでのところを回想すると、SSSの特徴というか、めざしていたもののいくつかが明らかになってきたように思います。たとえば、「数学とは何か」というふうな根源的な問いに関心を寄せていた様子ははっきりと感じられます。
数学を学ぶというと「理論」を勉強するほかはありませんが、何をやっているのかわからなくなるという疑問を率直に表明したエッセイがありました。「理論」を学んでも何のためなのかわからない。
それで困惑して、どうしたらよいのだろうかという主旨でしたが、実はこの問いに対する答の所在は明白で、「理論」を生み出すもとになった「問題」というのが存在するというのでした。
原点に帰って「問題」を把握し、「問題」から「理論」へといたる道筋を理解するというふうに歩を進めていけば、何をやっているのかわからないという疑問はおのずと解消します。
というよりも、「理論」の意味はその泉となった「問題」に宿っているのですから、そもそも疑問が生じる余地はありません。
もし諸理論のもとになった一群の問題群のすべてを把握するというようなことができたなら、数学とを全体としてひとつの学問として受け止めることが可能になりそうですが、『月報』のエッセイでは、そのようなことを体現した人物としてヒルベルトの名が挙げられていました。
これに対しSSSが打ち出したのは「協同研究」の構想でした。たとえ未熟なものであっても思いついたことをみなに伝えて共有し、理解を深めていくことはできるのではないか、そうすることにより「理論」の壁をこえて数学の源泉にせまることができるのではないかという考えです。
つづく