現代数学の系譜 古典ガロア理論を読む37at MATH
現代数学の系譜 古典ガロア理論を読む37
- 暇つぶし2ch583:bl 強制改行 og-entry-1692.html 倉田先生の「多変数関数論を学ぶ」を読む 23 カルタン・セミナー 日々のつれづれ Author:オイラー研究所の所長*)です 2012-03-28 (抜粋) 倉田先生は連載の第7回で不定域イデアルの理論と層の理論のそれぞれを概説し、局所有限擬基底をもつ不定域イデアルと連接層が対応することを指摘しました。それなら層の理論はどこから生まれたのかというと、もともとの出所は代数的位相幾何学で、フランスの数学者ルレイが導入しました。 岡先生は層の概念を知らなかったと思いますが、カルタンは知っていました。カルタンは多変数関数論においてイデアルの概念が有効に作用することも知っていて、論文も出していますし、そのカルタンの論文のことは岡先生も承知していました。 というよりも、岡先生の不定域イデアルのアイデアにはカルタンの論文の影響が強く作用していました。ただし、岡先生のイデアルが不定域イデアルであったのに対し、カルタンのイデアルの理論は不定域ではなく、いわば「定域イデアルの理論」でした。 こんな状況のもとでカルタンは岡先生の第7論文を見て不定域イデアルを知ったのですが、カルタンの目には不定域イデアルはルレイの層の概念のように映じたのでしょう。 カルタンはカルタン・セミナーと呼ばれるセミナーを主催し、層の理論を整備しましたが、そこに「連接的な層」の概念を導入することができたのは岡先生のおかげでした。多変数関数論における層の理論は連接層の概念を中核に据えて展開し、シュタイン多様体上の定理Aと定理Bという二つの基本定理に集約されました。 その模様は倉田先生の連載の第8回で叙述されている通りです。 第8回には「カルタン・セミナーを追って」という表題が附されています。カルタン・セミナーで報告された事柄はその後の多変数関数論の規準になりました。一松先生の日本語のテキストもガニングとロシの英語のテキストもカルタン・セミナーに基づいて書かれています。 ヘルマンダーのテキストは偏微分方程式論を基礎にしていますので証明法が異なりますが、カルタンが示した枠の内側の出来事であるところは変りません。 (引用終わり) 注*)巷のうわさで、高瀬正仁氏と言われている。 以上
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