16/12/30 21:48:28.80 zFouRTR2.net
>>27
(抜粋)の(抜粋)の(抜粋)
「n→∞という記号は、可能無限では『nという自然数を無限に大きくして行く』という意味さ。これを『nを無限大に近づける』と読んではいけないし、『nを無限大にする』と読んでもいけない」
「nをいくら大きくしても、nは無限大にはまったく近づかない。nと∞の間には、決して埋めることのできない概念上の大きな隔たりがあるからさ。この隔たりを埋める作業は、拡張と呼ばれている論理の飛躍だけだ」
「nはどこまで大きくしても自然数であって、無限大という名前の非自然数には変化しないのね。」
「俺たちが問題にしているのは、記号が実無限で、意味は可能無限だということだ。ここにも、実無限と可能無限の混在が認められるのさ。でも、可能無限と実無限の違いをしっかり理解しながら使う限りは、あまり混乱しないですむ。この2つを見分ける力がないと、パラドックスが発生して頭の中が混乱するだけさ」
「∞は無限大を表す記号さ。n→∞は記号の組み合わせで、これ自体も立派な記号さ」
∞は、記号である。n→∞も、記号である。
「∞は記号といっても、実無限の記号だ」
「すると、n→∞も実無限の記号なの?」
「いいや、違う」
「∞を言葉に直すと、『無限大』になる。しかし、n→∞を言葉に直すと、『nを無限大に近づける』にならずに、『nを無限に大きくする』になる」
「n→∞は∞を含んでいるのに、これを言葉になおすと∞が消えてしまうの?」
「そうさ。記号では無限大を含んでいるのに、それを言葉に変換すると無限大が消えるのさ。つまり、実無限が可能無限に変化したのさ」
∞は、実無限の記号である。
n→∞は、可能無限の記号である。
「なるほど、実無限の記号を一部だけ使いながら、思考からは実無限をみごとに消し去ったのね」
「昔の人は、このような巧みな技を使っていたのさ。たぶん、無意識的だと思うよ」
何という巧妙な思考でしょう。ミサさんは改めて、昔の人たちの数学の技を見直しました。