16/12/10 13:51:06.58 LjTObdCi.net
>>213 関連
URLリンク(www.sci.osaka-cu.ac.jp)
大阪市立大学 数理物理研究室: 日程 : 2016年3月16日(水);
時間 : 17:00~18:30
講演者 : 関 穣慶氏(Research Institute for Natural Science, 漢陽大學校(Hanyang University))
題目 : 散乱粒子の量子エンタングルメント ―ER=EPR予想とS行列による定式化 ―
概要 : 最近の研究で、高温QCDにおいてSU(2)xSU(2) のカイラル対称性とともに、 量子異常により壊れている軸性U(1) 対称性が回復するという可能性が示されている。 格子シミュレーションを用いた多くの先行研究で、軸性U(1) 対称性の回復について、 否定的な結論が得られていた。
しかしながら、それらのシミュレーションでは、 数値計算コストの問題からカイラル対称性を尊重しない格子フェルミオンが使われてきた。
ER=EPR予想は、Einstein-Podolsky-Rosenペア(量子エンタングルを持つ二つのobject)をつなぐEinstein-Rosen bridge(またはwormhole)の存在を指摘している。まずは、この予想をサポートする例(クォーク-半クォーク散乱、グルーオン散乱)を簡単に紹介したい。
そして、そこから自然と生じる疑問「散乱する粒子のエンタングルメント・エントロピーをどのように評価すればよいか」について、場の理論におけるS行列理論を用いて答えていく。
このトークは主に次の論文に基づいている。
I.Y. Park, S. Seki and S.J. Sin, "Variation of entanglement entropy in scattering process,” Phys. Lett. B743 (2015) 147.
R. Peschanski and S. Seki, “Entanglement entropy of Scattering Particles,” arXiv:1602.00720.