16/11/27 09:43:55.69 dKz7cXDk.net
>>535 つづき
なぜなら、シュレーディンガー方程式を作った時の意味に従うのなら指数形式で書ける解のみが許されるべきであって、さらにその実数部分のみがド・ブロイ波としての意味を持つはずである。
しかし指数形式の解のみを認めるという制限をつけると、まったく当たり前すぎて面白みのない答えしか出て来ないことになってしまう。しかも境界条件の関係で解けないことの方が断然多いのだ。そんな応用に使えないようなことではシュレーディンガー方程式がこれほど有名になることもなかったことであろう。
そこで元の意味を離れて指数形式以外の解も解として認めることにしたのであるが、その結果、何とも解釈の難しい複素数の解が出てきてしまうことになってしまった。
では、適用範囲を広げて求められたこの複素数の解はどうやって解釈したらいいのだろう。虚数部分は一体何を表すのだろう?
不思議なことに、求められた波動関数の絶対値の 2 乗が粒子の存在確率を表すと考えると計算結果が事実と合うのである。素直に認めるべきか、うまく行く理由を考え直すべきなのか・・・。多分これが、シュレディンガー方程式が発表された当時の人々の反応だったのではなかろうか。
現在では、教科書を鵜呑みにする限りこのような問題に悩むことがない。これでうまく行くことだけは事実だからだ。
(引用終り)