現代数学の系譜11 ガロア理論を読む14at MATH
現代数学の系譜11 ガロア理論を読む14 - 暇つぶし2ch533:(方程式の可解性) 定義 K を体, f(X) = a0X^n + a1X^n?1 + ・ ・ ・ + an (a0 ≠ 0) をK 係数の多項式とし, Q(a1/a0, ・ ・ ・ , an/a0) 上のf(X) の最小分解体をL とする. L がQ(a1/a0, ・ ・ ・ , an/a0) 上べき根によって構成されるとき, 方程式f(X) = 0はべき根によって解ける, または代数的に解ける, という. 定義 f(X) = a0X^n + a1X^n?1 + ・ ・ ・ + an をK = Q(a1, ・ ・ ・ , an) 係数の多項式とし, L をK 上のf(X) の最小分解体とする. このとき, Gal(L/K) を方程式f(X) = 0 のガロア群, または, 多項式f(X) のガロア群という. 補題35 K を体, f(X) ∈ K[X] とする. M をK の拡大体とするとき, GalM(f)はGalK(f) の部分群に同型である. 証明 L をf のK 上の最小分解体とする. L の分解をf(X) = a(X ?α1) ・ ・ ・ (X ? αn) とすると, L = K(α1, ・ ・ ・ , αn) である. したがってLM =M(α1, ・ ・ ・ , αn) である. これはLM がf(X) のM 上の最小分解体であることを示す. すなわちLM はM のガロア拡大である. よって, Gal(LM/M) = GalM(f). ガロア群G = Gal(LM/K) = GalM(f) の元のL への制限を考えることにより, これはもちろんK の元を固定するので, 準同型写像φ : G → Gal(LM/M) ∋σ → σ|L ∈ Gal(L/K) が得られる. GalM(f) = Gal(LM/K) ≡ H = Gal(L/L ∩M) ⊂ GalK(f) となる. (証明終) 補題36 K を体, L をK の拡大体, L1, L2 をL とK の中間体とする. L1, L2がK の有限次アーベル拡大であれば, L1L2 もK の有限次アーベル拡大である. 証明 L1L2 がK のガロア拡大であることは, 補題35 の証明の中で述べた. 定理37 (ガロアの定理2) K を体とし, f(X) ∈ K[X] とする. 方程式f(X) = 0 が代数的に解ける. ⇔ f(X) のガロア群が可解群である. 証明 f(X) = X^n + c1X^n?1 + ・ ・ ・ + cn = (X ? α1) ・ ・ ・ (X ? αn) とし, Q(c1, ・ ・ ・ , cn) を改めてK とおき, L = K(α1, ・ ・ ・ , αn) とおくと, f(X) = 0 が代数的に解けるとは, L がK 上べき根によって構成されることで, このとき方程式f(X) のガロア群Gal(L/K) について, ’L がK 上べき根によって構成される. ⇔Gal(L/K) が可解群である.’




次ページ
続きを表示
1を表示
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch