15/04/11 12:33:55.55 pLE9DoNh.net
>>53 抜粋
多元的思い出話 淡中圏
その頃多元には,OCaml の開発者のJ. Garrigue 氏がいた.いつから名古屋が「関数型プログラミング言語の聖地」と呼ばれはじめたのか知らないが,代数幾何ではないscheme の使い手がいる数理学科というのも乙なものではある
多元はかつて,「Department of Polymathematics」という奇抜な英語名を名乗っていた頃,本当に「多元的」な研究家を目指して,有象無象の人間をたくさんおびき寄せて,なかなか大変なことになっていたという.心の病を発症してしまった人もいると聞く
それ以外にも,ここですら書けないような面白い話をたくさん聞いたことがあるが,それはまあよい.その後,多元もまともな数学者をちゃんとそろえるようになり(知り合いの熊沢峰夫氏にかかると,たこつぼ派が脱たこつぼ派を追い出した,という話になってしまうが……)
かつてほど,多元的でもなくなった.そんな多元で,異彩を放って「多元的」だったのが,倉永さんで,最初に意識したのは,年度末の成果報告のときに,脳とか認知とか,そういう話をしていたのを見たときだった.
教授陣も,正直どう評価していいのやら,という感じが凄く面白かった.その後,話すようになってみると,物静かなのにメタルのドラマーだし,絵も描くし,とでやはり多元的なお人であった
さて,名大内には,実は他にも数学と関係の深い研究をしているところがある.集合論などを研究しているのは,情報科学研究科の三階だが,二階には科学哲学の戸田山研究室がある
自らもとても良い形式論理学の本を書いている.先ほど,多元と情科に交流がないことを嘆いたが,なんと同じ情科の二階と三階の間にすら,ほとんど交流がないのだ.多元は,多元的になるために建物の設計から交流が盛んになるようにされているため,
一度数学内外の混血は諦めた後でも,数学内部ではあるが,割とジャンル違いの学生でも雑談する環境ができている.
しかし,情科では,研究室単位でメーリングリストが分割されているために,同じ研究科でも,階が違うと何をやっているのか分からなくなってしまう
そのせいで,元カリスマブロガー疑惑のある古関さんもかなり科学哲学系に興味があるのに,私が教えるまでいつどんなイベントがあるか把握していなかったという状況だ.一度多元を通るなんて地理的に見ればどんな無駄なことをしているのかとも思うが