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松坂代数はこれか?
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とね日記 2014年05月31日 抜粋
代数系入門: 松坂和夫 1976年刊行
理数系書籍のレビュー記事は本書で253冊目。
本書は群、環、加群、体からガロア理論まで学べる昔からある現代代数学の標準的な入門書である。
「ゲージ理論とトポロジーの年表」や「アラン・コンヌ博士の非可換幾何学とは?」という記事を書いてみて代数学の大切さをつくづく思い知らされた。トポロジーにしろ解析学にしろ代数学の理解は欠かせない。
「代数学I 群と環:桂利行」を読み終え、「代数学II 環上の加群:桂利行」を半分くらい読み進めていたのだが、このシリーズはどうも独学には向かない気がしてきて途中で読むのをやめ、松坂先生の本に切り替えていたのだ。結果的にはそうして正解だった。
本書は数学科の大学3年生が学ぶ標準的な代数学の入門書である。
ところが「はしがき」の中で松坂先生は「初学者向きのものであって、読むための予備知識は特に必要ではない。読者はせいぜい高校2年級程度の数学の素養をもっておられれば十分である。」とお書きになっている。
それは違うだろうと思った。僕は高校生の頃、こんなに難しい本は読めなかった。「高校生でも理解できる」という表現は要注意なのだ。理数系の本、特に数学書の中でこの言葉が使われるとき、よくあるのは次の3つのケースである。
ケース1) 著者ご自身が高校生だったころの自分を想像している場合
たいていこのケースが多い。将来数学者になるような高校生は、昔であれ今であれ普通の高校生とはレベルがまったく違う。
第1章:整数
第2章:群
第3章:環と多項式
第4章:ベクトル空間、加群
第5章:体論
第6章:実数、複素数
付録:自然数
群や環はこれまで読んできた本で学んでいたので、僕にとってためになったのは第4章から第5章にかけての加群と体論だった。