現代数学の系譜11 ガロア理論を読む12at MATH
現代数学の系譜11 ガロア理論を読む12 - 暇つぶし2ch241:132人目の素数さん
15/03/01 09:05:35.60 CQbZyxiT.net
>>212
(>>230の続き)
[第5段]:任意の異なるs、t∈R\Qに対してT(s)≠T(t)であることを示す。
確かに任意のθ∈R\Qに対して群T(θ)は定まる。
矛盾に導くため、或るs≠tなるs、t∈R\Qが存在して、T(s)=T(t)であったとする。
すると、T(s)、T(t)は両方共に複素平面Cの単位円周上の部分集合だから、
或る(m,n)∈(N\{0})^2が存在して、e^{i(msπ)}=e^{i(ntπ)} …①であり、e^{i(msπ-ntπ)}=1。
よって、偏角の不定性に注意し両辺に主値を取ると、或るk∈Zが存在して、
i(msπ-ntπ)=i(kπ)から、ms-nt-k=0…②、よってn≠0から、(m/n)s-t-k/n=0。
故に2つの無理数s、tの集合{s,t}は有理数体Q上線型従属であり、t=(m/n)s-k/n。
T(s)=T(t)だから、T(t)=T((m/n)s-k/n)。
ここで、群T(s)は={e^{i(m_1sπ)}∈C^{×}|m_1∈Z}と定義される。
また、群T(t)=T((m/n)s-k/n)は、={e^{i(m_1((m/n)s-k/n)π)}∈C^{×}|m_1∈Z}と定義される。
e^{i(sπ)はm_1=1のときのT(s)の点、e^{i(((m/n)s-k/n)π)}はm_1=1のときのT(t)の点
であるから、e^{i(sπ)=e^{i(((m/n)s-k/n)π)}から、e^{i((((m/n)-1)s-k/n)π)}=1。
任意の有理数aと任意の無理数bについて、{a,b}は体Q上線型独立だから、(m/n)-1=0から、m=n。
従って、群T(t)つまりT((m/n)s-k/n)は、T(t)={e^{i(m_1(s-k/n)π)}∈C^{×}|m_1∈Z}と表わされる。
e^{i(sπ)}はm_1=1のときのT(s)の元、e^{i((s-k/n)π)}はm_1=1のときのT(s)の元
だから、e^{i(sπ)}=e^{i((s-k/m)π)}から、e^{i(-k/m)π)}=1、従って、k=0。
②からms-nt=0、故にm=nからs=tが得られ、これはs≠tに反し矛盾。
R\Qは非可算無限集合だから、これでC^{×}の正規部分群が非可算無限個存在することは示された。


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