24/07/10 19:43:36.53 FCgktaLD.net
とある国に1人だけ魔力を持った少年がいた。その少年は特別な力を使うことはできず、その国では少年はかなりいじめられていた。
だが、1人の友人ができた。そいつは少しおかしいやつだった。そいつとはよく一緒に遊んだし、よく笑いあった。しかし、ある日そいつに言われたのだ。「お前のことが嫌いだ」と。
少年はとてもショックを受けた。今まで仲良くしていたのになぜそんなことをいうのだろうか。そんな思いが頭を巡る中、そいつは続けて言ったのだ。「お前がいるから俺は幸せにはなれないんだ」
そして次の日から、そいつはいじめられ始めた。少年は何もすることができなかった。
そんなある日、また1人友達ができた。そいつも少し変わっていたがとても楽しかった。しかし、ある日そいつに言われたのだ。「お前のことが嫌いだ」と。
またもやショックを受けた。なぜそんなことを言われるのだろうか。そんな思いが頭を巡る中、そいつは続けて言ったのだ。「お前がいるから俺は幸せになれないんだ」と。
少年はその日から引きこもるようになった。そして数年後に少年は死んだそうだ。
どうだろうか？これはただの昔話だ。
しかし、もしこの少年に友達がいなければ、この少年に友達がいたならばその少年は幸せになれたのだろうか？ これはただの空想だ。しかし、もしこの少年が今生きているなら……
「おい、起きろ！」
そんな声で俺は目を覚ました。俺はいつもどうり学校に行き授業を受け家に帰るという生活をしていたはずだ。なのにここはどこだ？あたり一面真っ白でなにもない。
「やっと起きたか」
声のする方を見るとそこには1人の男が立っていた。
「あんたは誰だ？」
俺は男に問いかけた。
「我か？我は……神だ！」
「神？なんの冗談だよ」
「冗談ではない。我は正真正銘の神だ」
男はそう言った。確かに男の見た目は普通の人間とは少し違う。髪は白く、目は赤い。それに服装も少し変わっている。とにかく、本当に神様なのか？
「……で、その神様が俺に何の用だ？」「お前、異世界に行ってみないか？」
「……は？」
異世界？異世界ってあの小説とかでよくある異世界か？
「そうだ。その世界だ。どうじゃ？」
「なんで俺が行かなきゃいけないんだよ」
「それはお前が転生するからだ」
「は？」
こいつなにいってんだ？転生する？意味わかんねぇ……ん？あれ？足がない？手もない、頭もない、体もない……あるのは意識だけだ。俺は死んだのか……？
「やっと気づいたか。そうお前は死んだのだ」
「……そうか」
「なんだ、驚かんのか」
「そりゃな。でも、なんで俺は転生するんだ？」
「それはお前が異世界に必要だからじゃ」
「俺が？どういうことだ？」
「それはまだ言えない。だが、お前は異世界に行かなければならない。これは絶対だ」
こいつはなにを言っているんだ？俺が必要？意味がわからん……
「まあ、いい。それで俺はどうすればいいんだ？」
「話が早くて助かる。お前には今から特殊能力を授けようと思う。どんな能力が欲しい？」
どんな能力か……それはもちろん、あれだ！
「人を生き返らせる能力だ！」
「ふむ。わかった。ではお前を異世界に送る」
そう言うと俺の体は光に包まれていった。どうやら異世界に行くようだ。どんな世界なんだろうな？少し楽しみだ！
「じゃあな、神よ」
俺はそう言って光の中に入っていった。
「行ったか……これでよかったのかの？」
そんな声が誰もいない空間に響いたがその声は誰にも届くことはなかった。