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被ばくアカマツに「形態異常」 (動画あり) 12月09日 08時14分 福島 NHK
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原発事故による森林などへの影響を調べている福島大学環境放射能研究所は、帰還困難区域で被ばくしたアカマツの生育に関わる
ホルモンが減少し、幹が正常に伸びなくなる形態異常が起きていると発表しました。
福島大学環境放射能研究所のヴァシル・ヨシェンコ教授や難波謙二所長などの研究チームは、原発事故の３年後から、
帰還困難区域となっている大熊町と浪江町の４か所でアカマツの幼木の生育状況を調べています。
その結果、幹が正常に伸びなくなる形態異常が発生した割合は、福島大学の構内のアカマツは１４％前後でしたが、
帰還困難区域で被ばくしたアカマツは４０％台から５０％台と高い値になりました。
さらに、帰還困難区域のアカマツは、正常な幹の伸長を促す植物ホルモン「オーキシン」の濃度が低くなっていることもわかり、
研究チームは、長期の被ばくがアカマツの生育にかかわるホルモン濃度を低下させた結果形態異常が増えていると考えられると
発表しました。
このほか、被ばくした線量に比例してアカマツの染色体異常の頻度が高くなることがわかりましたが、染色体異常と形態異常の間には
直接的な相関関係は見られなかったということで、研究チームは、今後、帰還困難区域で被ばくしたアカマツで起きる植物ホルモンの
バランスの変化が形態異常やその後の回復にどのように影響するか、研究を続けることにしています。